暗いリビングを明るくするシンプルな3つの方法
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
モデルハウスに来られるお客様の中で、「リビングが暗いので、新居では明るいリビングにしたい。」とお考えの方が結構いらっしゃいます。
暗ければ窓を大きく取ればいいのですが、住宅密集地などで物理的に光が入りにくいと、単に窓の量を増やすだけでは不十分です。
ではどうすればよいのでしょうか?
そんな疑問に対して、当記事ではリビングを明るくするためのシンプルな方法をご紹介させていただきます!
リビングが暗くなる原因
まずはリビングが暗くなってしまう主な原因について、簡単に触れておきたいと思います。
部屋が暗くなってしまう一番の原因としては、太陽の日射が入りにくい立地条件であることです。
住宅密集地では特に、自分の家の周囲に別の建物が接近して建っていると、太陽の日差しが入りにくくなり、部屋が暗くなってしまうのは容易に想像できるかと思います。
また、光は窓から入ってくるため、窓の大きさや量が不足していれば、外から入ってくる日射量が制限されてしまいます。
では住宅密集地でもリビングをなるべく明るくする方法を具体的に紹介していきます。
細長い吹き抜け
部屋を明るくするのに吹き抜けをつくるということは、すでにあなたもよく知っていることかと思います。
しかし吹き抜けをつくるというのは、現実的に考えるとスペースがもったいないと感じて採用を見送る人も少なくありません。
部屋を明るくするための吹き抜けは、決してただ大きく取る必要はありません。
南側に面して細長い吹き抜けが非常に有効的なのです。
具体的には下の図をご覧ください。
このような立地の場合、1階に直接的な日の光はほとんど入ってきませんが、吹き抜けの窓からは日が差し込み、部屋のやや奥のほうまで明るくすることができます。
(引用元:https://fevecasa.com/life/27863/)
細長い吹き抜けから柔らかい自然光が入っています。
また吹き抜けの面積自体もさほど取っていないため、2階の間取りへの影響もそんなに受けません。
(引用元:https://www.pinterest.jp/)
(引用元:https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/lineup/casestudy/?id=j119&label=)
これだけ細長い吹き抜けであっても、光がたくさん入り込んでいるのがよくお分かりいただけると思います。
どうしても吹き抜けがつくれない!という場合には、リビング階段を採用して階段上部の窓から明かりを取り入れることも可能です。
(引用元:http://myhome-i.net/company/b120/case/14)
↓↓リビング階段についてはこちらの記事も参考にしてください。
南側以外にも大きな窓を
日差しは南の方角から入ってくるのが一般常識ですが、南側が遮られていたとしても、実は他の方角からも光を取り入れることは十分可能になります。
朝日は東から入ってきますし、北側には直射ではない柔らかく1日中安定した光が入ってきます。
↓↓北面に大きく取った窓でも、部屋は明るく夏場涼しく過ごせるというメリットも。
(引用元:http://hws06.osakazine.net/e609502.html)
ただし西側に窓をたくさんつくると夏場西日が入り、熱がこもって部屋が暑くなるため意が必要です。
2階リビング
最後にご紹介するのが、都市部など住宅密集地でよく採用する『2階リビング』です。
南側に建物が接近している場合は、1階の部屋にはほとんど直射日光は入ってきません。
下の図をご覧ください。
2階へは直射日光が部屋の奥の方まで届くので、ここにリビングやダイニングを持ってくるのが効果的なのがよくご理解いただけると思います。
ただし、リビングを2階につくるのことはメリットばかりではありません。
ご興味のある方は、こちらの記事も是非ご参照ください。
以上、リビングを明るくするシンプルな3つの方法をご紹介しました。
建ててから『想像以上に部屋が暗い!』と思っても本当に後戻りできません。
本記事を参考に、あなたの新居で明るいリビング空間が実現できると幸いです。
雰囲気抜群!エコカラットをリビングや玄関に貼るのがオススメ
ご覧いただきありがとうございます。
現役住宅営業マンのケイです。
インテリアの雰囲気をグッと高めるアイテムに、リクシルが販売している『エコカラット』があります。
デザインも豊富なエコカラットは、湿気を吸収したり、ニオイを吸着する機能までそなわっている、まさに超万能の内装建材です。
注文住宅やリフォームでも、このエコカラットをうまく活用したオシャレな現場がたくさんあります。
特にリビングや玄関に貼ってインテリアのアクセントにしている方が多いでしょうか。
今回の記事では、そんなエコカラットを採用するメリットやコスト面について、ご紹介してみたいと思います。
エコカラットの特徴
エコカラットは、微細な孔(あな)を持つ原料をタイル状に焼いて、インテリアに使用できるようにした内装壁材です。
そのルーツは日本の伝統工法である「土壁」であり、リクシルが長年培ってきた焼きものの技術とうまく融合して生まれたものだそう。
エコカラットには、1ナノメートルという目に見えないものすごく小さな孔が無数に存在し、湿気やニオイを吸着する役割を担っています。
湿気を吸放湿してくれる建材として、最近ではバスマットにも使われてる『珪藻土』より、5〜6倍もの吸湿や放湿する高い性能を発揮します。
(引用:https://ecocarat.jp/ エコカラットHPより)
また、エコカラットには脱臭作用もあるため、生活の四大悪臭といわれている『トイレ臭・生ゴミ臭・タバコ臭・ペット臭』を大幅に吸着する効果が期待できます。
ニオイが気になる箇所に貼ると、換気ではなかなか消えないニオイもしっかりクリーニングしてくれることでしょう。
(引用:https://ecocarat.jp/ エコカラットHPより)
エコカラットの施工事例
エコカラットは主にリビング、玄関、水まわりで採用されることがあります。
(写真は全てエコカラットホームページより引用しています。)
リビング
リビングの壁一面にエコカラットを貼るのが最も王道のパターンですね。
パッと目を引き一気にオシャレなインテリア空間になるでしょう。
特に最近の人気は、上の写真の『ストーングレース』。
大きな砂岩の模様が、モダンで落ち着きのある上質な空間を演出します。
こちらの『ビンテージオーク』は、木目柄で自然な風合いが、その空間全体を柔らかく引き立てますね。
こちらの『ヴァルスロック』は、スイスのヴァルス地方で採掘される石材の意匠を使いやすくアレンジしたデザインです。
エコカラットの中で最も重厚感があると評価され、高級感漂う上質な空間となるでしょう。
玄関
玄関のニッチにエコカラットを採用するのもオススメです。
こちらはシンプルな細割タイル調の『グラナス ルドラ』です。
あまり主張し過ぎない落ち着いたデザインが人気です。
こちらの『ペトラススクエア』は、スクエアの凸凹が並び、石面のすっきりとしたデザインが特長です。照明を効果的に当てることで陰影が深くなり非常にかっこよく見えます。
エコカラットプラス『ロックⅡ』は、その名の通り石を削ったような風合いで、女性から人気のあるデザインです。
特にベージュ色は、玄関を柔らかく温かみのある雰囲気に仕上げてくれるためオススメです。
その他の空間
寝室にエコカラットを貼ることでゴージャスな雰囲気へと大変身。
やや贅沢ではありますが、脱臭や調湿効果により、快適で質の高い睡眠が取れることにつながります。
またトイレではエコカラットの脱臭効果が発揮できる場所。
いつも清潔なトイレを維持するためにエコカラットがぴったりですね。
コスト面
気になるコスト面ですが、当然種類によって金額の違いはありますが、リビングの壁一面に貼るとすると、だいたい 3.6m × 2.4m の8.6㎡くらいの面積で、材料代、施工費で約13〜18万円くらいになってきます。
1㎡当たり15,000円〜20,000円というイメージです。
費用としては結構かかりますが、毎日見る場所や魅せるポイントとしては、費用対効果が高いと個人的に感じます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大理石やタイルに比べると、エコカラットは機能性の高さの割に安価で施工性が良く、 もっとも人気のある壁材のひとつ。
人とは一味違ったインテリア空間にしたい場合には、エコカラットは大変オススメです。
リクシルのショールームには、エコカラットの展示が豊富にあるため、実際の雰囲気が知りたい場合はぜひ足を運んでみてください。
大手ハウスメーカーが選ばれる3つの理由
ご覧いただきありがとうございます。
現役住宅営業マンのケイです。
世の中に星の数ほどある住宅会社の中でも、全国規模で高品質な住宅を提供しているのが大手ハウスメーカーですが、あなたもCMなどを通じて一度は聞いたことがある会社が多いと思います。
大手ハウスメーカーは、一般工務店に比べると価格が高く、1,000万円以上の価格差がひらくことがほとんどです。
こんなにも価格差があるのにも関わらず、大手ハウスメーカーが選ばれているのは一体なぜでしょうか?
本記事では、お客様からもよく質問を受ける『大手ハウスメーカーが選ばれる3つの理由』をご紹介します。
大手ハウスメーカーが選ばれる理由
現役住宅営業マンの私が思う、大手ハウスメーカーが選ばれる理由は大きく以下の3点です。
構造の強さ
地震大国である日本では、法律で耐震基準が定められており、その基準に基づいて家を建てなければなりません。
しかし国の耐震基準は決して高いものではないため、記憶に新しい熊本地震では史上初めて震度7が2度も繰り返し発生し、比較的新しい住宅が数多く倒壊してしまったことは業界で有名な話です。
大手ハウスメーカーは、多くの資金を投じ、住宅の構造に関して日々研究開発や耐震実験を行い、何度も襲ってくる巨大地震に耐えられる構造にしています。
初期投資は大きくなりますが、万が一被災したときには、建物へのダメージを少なくすることで建物の補修費用を極力抑えられることや、避難所生活をすることなくすぐに元の生活に戻れる可能性を高くすることができます。
安心感がある
『大手であれば安心』という理由で大手ハウスメーカーを選ばれる方も非常に多いです。
この安心感というものには2つの意味があると思います。
ひとつは大手ハウスメーカーなら、耐震性や省エネ性に優れた、品質の高い住宅を提供してくれること。
工場で生産された部材を組み立てることで、品質のバラツキが少ないことや、建ててしまってからでは見えない躯体や壁の内部なども、きちんとマニュアル通りの施工し、間違いのない優良工事が期待できます。
もうひとつが保証とアフターサービスです。
大手ハウスメーカーでは、建物の保証が充実していて、最長60年もの長期間保証を延長してくれるメーカーもあります。
アフターサービス面では、困ったときの相談窓口が24時間年中無休で用意されていたり、数年ごとの定期点検やメンテナンス計画が組まれており、建物を長持ちさせることができます。
また地震等の災害発生時には、対策本部を立ち上げ全国各地から社員を集めて、オーナー宅の安否確認や復興支援など迅速な対応に当たります。
地場の工務店などで家を建てたあとに倒産してしまって頼るところがない、という話もたまに聞くので大手ハウスメーカーであれば安心できるのではないでしょうか。
ブランド力、ステータスの高さ
ブランド力がある大手ハウスメーカーで家を建てるということ自体に、高いステータスを感じるという方も少なくありません。
聞いたこともない工務店ではなく、誰もが知っている大手ハウスメーカーで家を建てるほうが、友人や親戚、近所の住民からも『良いところで家を建てたね!』と評判になることもあるでしょう。
ブランド品を買うような感覚に近いかもしれませんが、簡単に誰でも買えるわけではないので、大手ハウスメーカーで家を建てるということは人によって大きな意味を持つことでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
地元の工務店であっても素晴らしい会社はたくさんあると思います。
しかし評判など口コミを得るのが難しかったり、探すこともひと苦労です。
大手ハウスメーカーであれば、ネット上にもオーナー様の口コミ等の数多くの書き込みがあったり、近所や知り合いが建てている、というような身近な意見を聞ける機会もあることでしょう。
営業マンの対応ひとつ取っても『さすが大手。』と思う方も多いようです。
あなたもぜひモデルハウスに足を運んで、大手ハウスメーカーの対応を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
『2階リビング』は慎重に!現役営業マンが思うメリットとデメリット
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
一戸建てのリビングは、1階につくることがほとんどですが、さまざまな諸条件によって、2階にリビングをつくる家も増えています。
2階リビングには、メリットとデメリットが存在しますが、敷地や家族の条件、また暮らし方によって2階をリビングのほうが暮らしやすいという場合もあります。
今回の記事では、リビングを2階につくるメリット・デメリットをそれぞれ5点挙げています。
あなたの理想の住まいに当てはめて、ぜひ考えてみてください。
2階リビングのメリット
リビングを2階につくる5つのメリットは下記の通りです。
日当たりが良い
2階リビングにする目的で一番多いのが、日当たりの確保です。
住宅密集地では特に、1階では日当たりがほとんど期待できない場合でも、2階であれば日射を取り込んで明るいリビングにすることが可能です。
さらに天窓を取り付けると、間取りの工夫次第では、暗くなりがちなキッチン周りまで明かりを届けることができます。
眺望が良い
1階リビングに比べると、向かいの建物など視界を遮断するものが少なくなり、窓からの眺めが良くなります。
海や山が近い立地では、あえて眺望の良い2階にリビングつくりことがあります。
季節の良いときには、お庭代わりにバルコニーでモーニングなど、有意義な時間を過ごせるのも魅力的ですよね。
洗濯物を干すのが楽
日当たりの良い庭が取れない場合、バルコニーで洗濯物を干すことになりますが、1階で洗った重たい洗濯物を持って階段を上り、バルコニーで干すという作業は本当にひと苦労です。
今は元気でも将来歳を取ったときにはものすごく大変なのは想像がつきますよね。
2階リビングであれば、洗面室も2階に設けることが多く、洗った衣類をすぐにバルコニーで干せるので家事の負担を大きく軽減することができます。
天井を高くできる
(引用元:https://www.mokkotsu.com/)
屋根の傾斜に合わせて、天井を高くすることができます。
2階リビングで勾配天井にすると、開放感が増して気持ち良い空間になること間違いなしです。
天井が高いと部屋が広く感じられる効果も期待できます。
プライバシーの確保
1階リビングは、道路や隣地からの視線がどうしても気になってしまい、せっかく大きな窓を取ってもカーテン閉めっぱなしという家が意外に多いです。
リビングを2階にすることで、外からの視界を抑えることができ、プライバシーの確保に繋がります。
2階リビングのデメリット
リビングを2階につくるメリットに対して、デメリット5つをご紹介します。
階段の上り下り
2階リビングでは、当然2階へ上がるための階段の上り下りの頻度は増えることになります。
宅配業者から荷物が届いたときにも、いちいち階段を下りて荷物を受け取り、また2階へ持って上がるという余分な体力を使うことになります。
同様に子どもが小さいうちは、子どもを抱っこして階段の上り下りも大変です。
またお客さんが家に来たときにも、リビングに通すのに階段を上がってもらわなければなりません。
布団を干すのが大変
2階にリビングをつくると、1階に寝室や子供部屋を設けることが多くなりますが、布団を干すときが大変です。
1階からたくさんの布団を、2階のバルコニーまで運んで干すのは、なかなか容易いものではありません。
布団を頻繁に干したいという方にとっては、2階リビングは難しい選択肢になりそうですね。
部屋が暑くなる
屋根に当たる日差しによって、夏場の2階は熱がこもって暑くなります。
2階をリビングにすると、こもった熱を冷やすための冷房費用が高くなってしまうことが考えられます。
特に陸屋根(フラット屋根)は熱がダイレクトで伝わってしまうため、2階リビングではやめておいたほうが無難です。
コミュニケーションの不足
子どもが学校から帰ってきて、自分の部屋にいくまでに必ずリビングを通る『リビング階段』を希望されるお客様も多いですが、これは主に子どもとのコミュニケーションをはかることを目的としたものです。
しかし2階リビングにした場合は、1階に子ども部屋を作ることになるため、帰宅して親と顔を合わすことなく、自分の部屋に閉じこもるということも考えられます。
子育て世代の家族には、少し不安な要素となってしまいます。
音の問題
上の階の話し声やテレビの音、足跡は下の階へ響きやすいものです。
1階に寝室、子ども部屋があるとき、2階のリビングにいる家族の生活音が気になってしまい、なかなか深い眠りにつけないという話も聞いたことがあります。
リビングを2階につくる場合は、直下の部屋の配置や床の防音性能に十分配慮する必要があるでしょう。
まとめ
リビングを2階につくるメリットとデメリットをそれぞれご紹介しました。
敷地の広さに余裕がある場合は、わざわざリビングを2階にするメリットは少なく、 デメリットの方が多いように思えます。
ただし、限られた敷地に家を建てようとする場合、日当たりや家事のしやすさ、眺望やプライバシーの確保を重視したいという家族には、2階リビングはひとつの良い方法ではあります。
あなたの理想の暮らし方をイメージして、どちらがあなたの理想に近いか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
生活動線と家事動線を考えて、快適で使いやすい間取りにするポイント
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
注文住宅の醍醐味は『自由設計』、つまり間取りをあなたが使いやすいように自由に考えることができることですよね。
間取りを考える上で、必ずおさえておきたいのが『動線計画』です。
この動線計画の良し悪しで、家の中での生活のしやすさが決まると言っても過言ではありません。
今回の記事では、生活動線と家事動線について、大切な考え方とポイントをお伝えしたいと思います。
動線とは
家の中での『動線』とは、人が日常生活で動く経路のことで、間取りの使いやすさはこの動線計画がうまく出来ているかにつきると思います。
動線には大きく『生活動線』と『家事動線』がありますが、それぞれのポイントを紹介します。
生活動線
生活動線は、家の中で人が移動するルートを線にしたものをいいます。
具体的な生活シーンでいうと、朝眠りから覚めて寝室から洗面室へ移動し、顔を洗ってからダイニングへ行って朝食を食べる、など日常生活における人の動きですね。
人はある程度生活パターンが決まってくるため、生活動線が長くなってしまうと、移動に時間がかかり利便性が低くなってしまいます。
これが毎日のこととなると案外大変なものですよね。
では、生活動線を考えた間取りとはどんなものか。
下の間取りを例にご説明します。
こちらは帰宅時の生活動線をよく考えた間取りです。
玄関に入ってまず正面①のシューズクロークで靴を収納し、コート類も一緒にここに掛けてしまいます。
②の廊下収納には、カバンやビジネスバッグを収納します。子どものランドセル置き場にしたり、帽子やマフラーもここに仕舞えるとより便利です。
③では、家族の部屋着やパジャマ類をそれぞれ収納しておき、④リビング横の部屋(上記では和室)で部屋着に着替えてしまい、クローゼットにスーツなどの仕事着を収納してから⑤のリビングへ入ります。
《シューズクロークの例》
このように帰宅して最小限でなるべく無駄のない生活動線が作れると、便利で使いやすくストレスフリーな生活を送れるようになります。
逆に生活動線をまったく考慮しなかった場合は、帰宅して重たいカバンを持ちながら階段を上がり、部屋に行って着替えてから1階に降りるという動線になり、比較すると同じ動作だとしても何倍もの距離と時間が掛かることになるでしょう。
家事動線
料理、洗濯、物干し、片付けなどの家事にかかる移動の距離や使い勝手をよく考える必要があります。
こちらも間取りを例にご説明いたします。
玄関のシューズクロークが通り抜けできるようになっており、パントリーを経由してキッチンへ繋がっています。
買い物帰りにいちいち廊下やリビングを通ってキッチンへ行くよりも、大幅に短い距離でキッチンまで到達します。
ポイントはパントリーを通ることで、買ってきたペットボトルの水やジュース、カップ麺、調味料のストックなど、キッチンへの動線の途中で収納できることです。
日々忙しい奥様にとっては、非常に便利で嬉しい動線ですよね。
《パントリーの例》
もうひとつは水廻り動線です。
浴室、洗面室、キッチンの水廻りを近くに配置することで、家事動線を極力短くする計画です。
こちらの間取りでは、キッチンで作業をしているときに、洗濯物が洗い終わったことにすぐに気付けて、キッチンに設けた勝手口から南側の庭に洗濯物を干す動線が一直線になっているのが分かると思います。
最小限の移動で洗濯物を干すことができていますが、『1階の洗面室から重たい洗濯物を持って2階のバルコニーで干す』というお宅もよくあります。
脱水したとはいえ家族全員分の濡れた衣類やタオルを干し場まで運ぶだけでも重労働です。
洗って干す、さらに取り込んで片付ける、という動線も生活動線と重ならないように考えることで、家事を効率的でラクに済ませることも可能です。
動線チェックを行う
間取りを決定する前に、必ず動線のチェックをオススメしています。
動線のチェックは、あなたがその家に住んだときに普段どんな動きをするかということをよーくイメージします。
洗濯物を洗う、干す、たたむ、片付けるまでの動線が長すぎないかや、朝起きて顔を洗い、朝食を食べて歯を磨き、仕事着に着替えて家を出るまでの動線に無駄がないか、など毎日の動きを間取り図面上でなぞってみましょう。
上の間取りではオレンジの線が生活動線、青が家事動線ですが、日常生活で同じところを何度も行き来していないか、それぞれの動線が重なりすぎていないか、という要素に着目して考えてみましょう。
人それぞれ生活スタイルは異なるため、ハウスメーカー側はここまではなかなか考えてくれません。
間取りは当然家ができてからでは簡単に変えられません。
後悔のないように動線計画は入念に行うことをオススメいたします。
地鎮祭の費用や流れ、手配方法、服装など住宅営業マンが解説します!
現役住宅営業マンのケイです。
注文住宅を建てるなら、地鎮祭(じちんさい)は必ずやっておきたい祭祀のひとつですよね。
地鎮祭は、その土地の神を祀って工事の無事を祈る儀式です。
わたしも営業マンとして地鎮祭には今まで50回以上出席し、自宅を建築する際にも地鎮祭を行いました。
普段お施主様から、地鎮祭に掛かる費用や当日の流れ、服装などのマナーについて、質問をお受けすることがよくあります。
今回はそんな地鎮祭の疑問点や基礎知識について、簡潔にご紹介させていただきます。
《目次》
地鎮祭の手配方法
地鎮祭はハウスメーカーに手配をお願いする場合と、施主側が自ら神社に連絡をして予約する場合の2パターンあります。
わたしの経験上8割くらいはハウスメーカー側で手配し、残り2割くらいは施主側で付き合いのある神社などを予約されています。
特にこだわりがなければハウスメーカーに手配をお願いすると良いでしょう。
地鎮祭の予約はなるべく予定日の2〜3週間前、遅くても1週間前には取るようにしましょう。
特に『大安(たいあん)』など良い日柄が土日祝であると、他の地鎮祭や地域のイベントで神主さんの予定が早々に埋まってしまっていることもあるので注意が必要です。
費用について
気になる地鎮祭の費用についてです。
主に必要になる費用としては、初穂料(または玉串料)という神様にお供えするお金で、こちらは神社への謝礼ともなります。
相場は3万円〜4万円ほどが多く、地元で有名な神社は5万円だったりと、金額は神社によってそれぞれ異なります。
祭壇にお供えする魚や野菜などは神社が用意することが多く、お供えも含めての金額であることがほとんど。
中にはお供え物を施主側が用意する場合は3万円、神社側で用意する場合は3万5千円と選べる神社もありました。
尚、お供え物以外で金額による内容の大きな違いはありません。
初穂料はのし袋に封入して地鎮祭終了後に神主さんに直接お渡しします。
のし袋には初穂料、または玉串料と記載し、下部には施主全員の名前をフルネームで記載しましょう。
(出典:https://www.hie.jp/formal-prayer/)
服装について
地鎮祭当日の服装については、スーツなど正装で来られる方もいますが、個人宅であれば落ち着いた普段着であれば問題はありません。
ほとんどの施主様は普段着で地鎮祭へ参列されています。
ただし派手な服装や、だらしない服装などは避けた方が良いでしょう。
地鎮祭当日の流れ
建築現場へは地鎮祭開始の10分程前には到着しておくと良いでしょう。
神主さんは30分〜1時間前には現場へ到着して、祭壇やお供え物の準備をしているので、10分程前には準備が完了していることが多いです。
定刻になると地鎮祭が始まりますが、進行や流れに関しては神主さんから都度説明がありますので、事前に覚えておくことなどは特にありません。
施主が主に行うこととしては、『お祓い(おはらい)』で立ち上がって頭を下げる、『地鎮の儀』で鍬入れ(くわいれ)を行う、『玉串奉奠(たまぐしほうてん)』で玉串を神様に捧げることになります。
《鍬入れの様子》
難しいことは何もありませんし、作法が多少間違ってしまってもまったく気にする必要もありません。
式自体は30〜45分程度で終わり、最後にお神酒で乾杯をしたあと祭壇をバックに家族で記念写真をオススメしています。
家づくりの最初の思い出として、せっかくの記念なのでバッチリ撮っておきましょう。
タイミングによっては、地鎮祭の当日にご近隣へ着工の挨拶まわりを行うこともあります。
↓↓挨拶まわりにはこちらも参考にしてください。
また、工事担当者から着工前の建物の配置確認や地盤面の高さの説明を受ける場合もありますので、当日は式終了後にも多少時間の余裕を持っておくと安心です。
まとめ
地鎮祭の費用や流れなどについてご説明させていただきましたが、ご理解は少し深まりましたでしょうか。
若い夫婦での新築であれば、地鎮祭には両親を呼んで一緒にご祈祷してもらうのも良いでしょう。
地鎮祭はめでたい祭祀ですので、マナーは守りながらも形式に捉われ過ぎず、親族を呼んで是非とも賑やかで楽しい式にしてください。
住宅の購入は消費増税後の10%のほうがお得!?
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
2019年10月1日、消費税率が8%から10%に引き上げられる予定ですが、住宅展示場には慌てて家づくりを始めようとする方が多くなってきています。
住宅の場合、2%の増税は非常に大きなもので、3000万円の家で60万円も金銭的負担が増えてしまいます。
60万円もあれば憧れのキッチンへのグレードアップ、家具や家電などたくさん揃えちゃいますよね。
では、なんとしてでも消費増税前に家を購入すべきなのでしょうか。
これには国の施策により、消費税が上がったあとに家を購入するほうが得をする場合があるという事実をご存知でしょうか?
本記事では、消費増税後の減税制度についてご紹介させていただきます。
住宅ローン減税制度の延長
住宅ローンを組む人にとっては大きなメリットである『住宅ローン減税(控除)』。
これは住宅ローンを支払い始めてから10年間、住宅ローン年末の借入残高(認定長期優良住宅で上限5000万円)の1%を限度に、納めた所得税と住民税の一部が返ってくる制度です。
消費増税による住宅購入の反動減を抑えるため、住宅ローン控除が現在の10年間から最大13年間に延長される予定となっています。
3年間の延長期間は、建物価格の2%の金額を3年間かけて還付。
ただし建物価格の2%を三等分した額と、借入残高の1%の額のいずれか少ない方が、実際の減税額となります。
ではどれくらいのメリットがあるのか、下記の例をもとにご説明します。
【例1】
夫(会社員)、妻(専業主婦)
年収500万円、3000万円の家を購入
所得税20万円、住民税30万円(年間)
3000万円の家を消費税10%になってから購入すると、消費増税分が60万円の負担増となりますが、住宅ローン控除が3年間延長となったとすると、11〜13年目の控除額合計が60万円(3000万円の2%)となり、消費税10%で購入したとしても増税による負担はなくなります。
年収や借入金額が大きい場合も同様です。
【例2】
夫(会社員)、妻(専業主婦)
年収700万円、4500万円の家を購入
所得税50万円、住民税48万円(年間)
4500万円の家を購入すると、2%の90万円が負担増となります。
しかし11〜13年目の控除額合計が90万円(4500万円の2%)となるため、結果的には消費増税分がまるまる還付されます。
すまい給付金
増税後の負担を減らす施策として、住宅ローン減税に加えて『すまい給付金』があります。
消費税8%時に比べて、給付対象の収入額が引き上げられたり給付額が拡大されています。
(引用元:http://sumai-kyufu.jp/lp/)
先ほどの【例1】のケースで見てみると、年収500万円は消費税8%時で給付額が10万円に対して、消費税10%時では40万円となり、30万円も給付額が増えることになります。
消費増税後に住宅を購入するほうが、30万円トクをすることになりますね。
また【例2】のケースでは、年収700万円となると消費税8%時には、すまい給付金は支給対象外となりますが、消費税10%時には10万円の給付対象となります。
(注)所得税及び住民税の金額は目安であり、実際の金額とは異なる場合があります。
次世代住宅ポイント制度
消費税率引き上げに伴う支援策として、新たに『次世代住宅ポイント制度』が創設されました。
消費税率10%で一定の省エネ性や耐震性、バリアフリー性を有する新築住宅に対して、上限で35万円相当のポイントが付与されます。
このポイントは様々な商品と交換可能で、増税後のメリットがさらに増えることになります。
注意すべきポイント
上記例では消費増税後のほうがメリットがあり、消費税率が10%引き上げを待ってから購入するほうが良いと感じられたかもしれません。
しかし条件によっては損をしてしまう場合もあるので一概には良いと言えません。
注意すべきポイントが2点あります。
家賃の支払い
忘れてはならないのが『家賃など住居費の支払い』です。
これは現在賃貸マンション等に住んでいて、毎月家賃の支払いがある人にいえる話ですが、消費税が上がるまで待つということは、それまで家賃の支払いを続けなければなりません。
毎月8万円の家賃を払っている場合、1年後に消費税10%で購入するとどうなるか考えてみましょう。
【例1】の場合、住宅ローン減税とすまい給付金、で30万円トクとなりましたが、1年間家賃を余分に払いつづけると96万円となり、今度は消費税10%時のほうが66万も金銭的負担が増えることになりました。
このように減税の恩恵だけでなく、家賃などの支出面も同時に考えることが大切です。
建物以外の税負担
住宅を購入するということは、その他にも外構工事、家具や家電、引っ越し費用やローン手数料に至るまで、幅広く課税されることになります。
そのあたりも加味した上でトータル的に考えることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
増税前と増税後では、どちらで建てたほうが良いかは諸条件によって変わってきますので、モデルハウスへ足を運び営業マンに聞いてみましょう。
消費税が5%から8%に上がるタイミングでは、駆け込み需要と増税後の反動減がありましたが、今回の施策により駆け込み需要と反動減も少なくなることが予想されています。
住宅の購入は大きな買い物なので、増税により慌てて買って後悔しないよう、じっくり検討することをオススメします。
住宅展示場のアンケートは書くべき?書かないべき?
ご覧いただきありがとうございます。現役住宅営業マンのケイです。
住宅展示場の見学に行くと、まずは受付として営業マンからアンケートの記入を促されることがあります。
このアンケートへの記載内容を元に、営業マンはあなたの家づくりの計画について質問を投げかけて情報を得たり、今後の営業活動に役立てることになります。
アンケートには各社さまざまな項目があって、どこまで詳しく書くべきなのか、それともアンケート自体ヘタに書かないほうが良いのか、あなたはどのように思いますか?
今回の記事では、住宅展示場のアンケートについて、現役営業マンである私の見解をご紹介させていただきます。
アンケートの目的とは?
まずは住宅展示場でアンケートを書いてもらう目的は大きく三つあります。
一つ目が最大の目的である個人情報の取得。
氏名、年齢、住所、連絡先、職業、年収、家族構成という、家を買ってもらうのに必要な情報をアンケートによって簡単に把握することができます。
あなたが今すぐ家を建てることを検討していなくても、電話やメール、場合によっては自宅まで訪問して営業をかけたり、手紙やDMを送ってきて将来的にも接点を持つことができるのです。
二つ目に計画内容の把握。
目の前にいるお客さんが、建て替えや住み替えを検討しているか、土地から探しているのか、など計画内容を瞬時に把握して、スムーズに商談へ持ち込むことができます。
三つ目に市場分析。
これは各社の方針によって違いますが、多くの顧客データを元に市場分析を行い、効果的に広告宣伝を行ったり、設備投資を行ったりということに役立てることにも繋がります。
アンケート記入のメリット・デメリット
ではあなたが展示場のアンケートを記入する、直接的なメリット・デメリットを解説いたします。
メリット
アンケートを書くメリットは、計画内容をスムーズに伝えることができることです。
家の購入を具体的に考えて展示場に行った時、アンケートの項目に答えることでスムーズに営業マンと話を進めることができます。
これはお互いに取って、時間や手間の削減に大きく繋がります。
また将来の参考に見学する際にも、最新情報やお得な情報など、気になる住宅会社からの資料やDMを定期的に受け取ることが可能です。
デメリット
アンケートを記入するデメリットは、不要な営業をかけられる可能性があるということです。
営業マンからしつこく電話をかけてこられたり、アポなしで自宅まで訪問してくる、なんてことも多々あります。
小さいお子さんがいるご家庭などでは、夜分にいきなりの訪問やしつこい電話は特に迷惑と感じてしまうことでしょう。
こういったことをやめて欲しいと思ったら、必ず『営業電話や、訪問はやめてください。』とはっきり伝えることが大事です。
また『用件があればメールでお願いします。』といってメールアドレスを合わせて記載しておけば、メールで情報を送ってくれると思います。
こんな考え方も?
アンケートに記入しないと展示場を見学させてもらえないのか?というと、全くそうではありません。
普通に「将来的な計画で少し見に来ただけなので、どこの展示場でも書いていないんです。」と断っても大丈夫です。
ここで私がお伝えしたいことは、アンケートの記入を断ったあとの営業マンの対応が重要だと考えています。
どういうことかというと、普通の営業マンはアンケートを断ると、どうしてもモチベーションが下がって接客の質が落ちます。
営業マンによっては、『アンケートに協力しない客は、もはや客じゃない』というレッテルを貼り、適当に受け答えするようなひともいます。
しかしそんな中でも、アンケートを断ったのにも関わらず、親切丁寧に展示場を案内してくれる営業マンがいます。
こういう営業マンは、お客さん一人ひとりとの出会いを大切に考え、誰にでも親切に精一杯の対応ができるため、信頼することができるでしょう。
あなたの家づくりの良きパートナーとして、デキる営業マンを探す方法として、『あえてアンケートを断る』という裏技を試してみてはいかがでしょうか。
ハウスメーカーの正しい選び方を現役住宅営業マンが伝授します!
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
あなたは家を建てるメーカーをどんな基準で選びますか?
人によっては難しい質問で、なかなか答えが出てこないかもしれません。
同じように住宅展示場に来られるお客様で、『ハウスメーカーの選び方がわからない!』とお悩みの方ってかなり多いです。
ひとくちにハウスメーカー(住宅会社)といっても、大手メーカーから、中堅メーカー、ビルダー、工務店など、規模によって様々な種類があります。
住宅会社選びについては、人それぞれにいろいろな判断基準があるため、一概にどこの会社が良いという答えは当然ありません。
今回の記事では、家を建てる会社選びのためのポイントをご紹介します!
【もくじ】
住宅会社の違い
まずは簡単に住宅会社の規模の違いに触れておきたいと思います。
大手ハウスメーカー
大手ハウスメーカーは全国規模で営業展開しており、日本の住宅業界を牽引しているトップメーカーです。
大手8社と呼ばれている『積水ハウス』、『ダイワハウス』、『へーベルハウス(旭化成ホームズ)』、『住友林業』、『セキスイハイム(積水化学工業)』、『ミサワホーム』、『パナソニックホームズ』、『三井ホーム』が、日本の住宅着工戸数の約20%を占めています。
これらの住宅会社は、CMなどの広告宣伝や商品開発に多額の投資をしているため、品質は高い分コスト面では一般工務店などと比べると高額になることがほとんどです。
近年では成長著しい木造ハウスメーカーである『一条工務店』が、大手8社を脅かすほどの高いシェアを全国的に伸ばしています。
中堅ハウスメーカー
売上高は大手ほどではありませんが、着工数などは多い会社も含まれます。
コストは大手よりも比較的安価なメーカーが多いです。(大手より高い会社もあります。)
『トヨタホーム』、『ヤマダホームズ』、『サンヨーホームズ』、『住友不動産』、『アキュラホーム』、『タマホーム』、『ユニバーサルホーム』、『スウェーデンハウス』、『アイフルホーム』など。
ビルダー
ビルダーとはハウスメーカーほどの規模はなく、1〜3の都道府県に特化して営業展開している住宅会社です。
中でも「パワービルダー」と呼ばれる会社は全国的には無名でも、その地域での知名度や信頼性が高く、着工戸数は大手ハウスメーカーを凌ぐほどの会社もあります。
地元密着で土地の気候風土に合わせた快適な家を供給していることが多いです。
工務店
工務店は規模が小さく人件費や広告宣伝などの販売コストを抑えている分、価格はハウスメーカーと比べるとかなり抑えることができます。
住宅を『商品』とする概念が少なく、オーダーメイドの家づくりができますが、木造在来工法が主流で、耐震性能はあまり期待できません。
分譲地で建売(たてうり)住宅の設計や施工を行うこともよくあります。
会社選びのポイント
上記の住宅会社の規模を踏まえて、選ぶ際の判断要素をご紹介します。
価格
高額となる住宅の購入は、やはりコスト面を重要視する方がほとんどです。
建売住宅ではないかぎり一邸一邸間取りや仕様、構造や性能も違うので、価格もピンからキリまで様々です。
大手ハウスメーカーは、坪単価70万円や80万円という価格帯になるので、40坪の建物でも2,800〜3,200万円となります。(附帯工事、諸経費含まず)
価格は高いですが、それ相応の耐震性能や安心感、保証やアフターサービスを受けることができます。
対して工務店などはコストを抑えることができ、同じ大きさの建物でもハウスメーカーと比べると、1,000万円以上安くなることも少なくありません。
土地から購入する場合は、建物と土地代がかかり総額が高くなりますが、建物のコストを抑えることができれば、希望に近い物件を買える可能性が広がります。
しかし住宅性能としてはハウスメーカーに比べると劣っていたり、保証やアフター面でも不安が残るかもしれません。
結局はあなたが求める住宅性能が、その価格に見合ってるかどうか、という点が大きな判断材料になります。
構造・工法
住宅選びをする上で、考えるべき要素のひとつが『構造』や『工法』です。
具体的には、大きな地震が起きたときに家自体が倒壊しないようにどんな対策を講じているか、という点です。
構造は大きく3種類で、木造、鉄骨造、RC造(鉄骨コンクリート造)があります。
その中でも、下記のように様々な工法が存在します。
- 木造:軸組工法(在来工法、軸組パネル工法)、壁式工法(2×4工法、2×6工法、木質パネル工法)など
- 鉄骨造:鉄骨軸組工法(軽量鉄骨造)、ラーメン工法(重量鉄骨造)、ボックスラーメン工法など
- RC造:ラーメン工法、壁式工法
それぞれ耐久性、断熱性など特長がありますが、『耐震性』という点に関しては、木造よりも鉄骨造やRC造が比較的安心できるといえます。
『断熱性、気密性』という家の快適性に関する点においては、木造が性能を高めやすいということもあります。
ただし、上記はあくまで一般的な話で、木造だから地震に弱い、RC造だから冬寒い、というわけではなく、しっかり対策している住宅であれば、ある程度解消できる部分なので参考としてお考えください。
コスト面でいえば、『木造<鉄骨造<RC造』となることが多いです。
デザイン
家の外観やインテリアデザインでハウスメーカー選んだ、というお客様もおられます。
各社得意とするデザインが違い、あなたが好きな外観デザインを実現できるメーカーは限られているかもしれません。
せっかく建てる家の見た目のデザインが気に入ったものでなければ、何年か住んでいると嫌になってくるかもしれません。
見た目の好みで選ぶというのも、大切な要素のひとつです。
断熱性、気密性
なるべく省エネで夏涼しく、冬暖かく過ごすためには、住宅の『断熱性、気密性』が重要になってきます。
昨今では、2020年基準の省エネ住宅『ZEH(ゼッチ)』を満たす住宅を、大手ハウスメーカーではほとんど対応することが可能です。
国の共通のものさしで断熱性や省エネ性能を測れるため、ZEHに対応できるかどうか、というポイントで住宅選びをすると、この点では間違いはないでしょう。
ZEH支援事業による補助金の申請が、2017年度で約80%をハウスメーカーが占め、工務店やビルダーでは、なかなか取り組みが進んでいないのが現状です。
保証・アフターサービス
家は建てたら終わりではなく、何十年と住み続けるものとして保証やアフター面も気になるところ。
多少価格が高くても、「保証とアフターサービスが充実しているから」という理由で、ハウスメーカーで家を建てる方も少なくありません。
大手では20年保証は当たり前で、きちんとメンテナンスを行うことで、最長60年間も保証延長される会社があります。
また頻発している地震や台風などの被害においても、全国から集まったサービスマンたちが、災害対策チームを組んで復興支援に力を入れているハウスメーカーもあり、いざという時の安心感があります。
地場の工務店では、なかなかここまでの対応は難しいと思います。
スタッフ
営業・設計・インテリア・現場監督など、あなたの家づくりに関わるスタッフで選ぶのもひとつです。
特に契約前の商談段階で接する、営業・設計の担当者との相性は大変重要です。
設計士もひとによって考え方がさまざまで、日頃の業務のルーティンとして設計図を描く設計士であるか、あなたの要望に真剣に向き合い使いやすさを考える設計士かで、全く違う家になるのは言うまでもありません。
『なんか合わない...』と思ったら、その住宅会社で建てることすらなくなるかもしれませんが、商品自体が気に入っていてどうしても建てたい場合などは、担当者を変えてもらうことも検討しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ハウスメーカー選びは、本記事でご紹介した『コスト・構造・デザイン・快適性・保証・スタッフ』という6つ要素の中で、あなたがマイホームに求めるポイントに絞って、重点的に精査していく必要があります。
ただし難しく考える必要もなく、『好き・嫌い』という直感的に選ぶのも良いですし、見学会など積極的に参加して体感して選ぶのも良いでしょう。
コストに関しては、気になったハウスメーカーで相見積もりを取ってしっかりと比較検討することをオススメしています。
『良い営業マン』を見極めるための7つの要素
注文住宅を建てようと検討中のあなたに是非知ってもらいたいこと。
それはハウスメーカー選びと同じくらい『営業マン選び』が大切だということです。
わたしは現役住宅営業マンとして、日頃からたくさんの営業マンを見ているので、家づくりが成功するか失敗してしまうかは、営業マンが大きく影響していると感じています。
ですが出会いから契約までの短い期間だけで、営業マンを見極めることは難しく、親切だった営業マンが契約を交わした途端に態度が一変、不親切な対応になったというような悲しい声が後を絶ちません。
本記事では、そんな失敗をしないために『良い営業マン』を見極める為の7つの要素をご紹介します!
良い営業マンの特徴
周りのデキる良い営業マンの特徴は以下の通りです。
当てはまる項目が多ければ多いほど、優秀な営業マンである可能性が高いでしょう。
約束を必ず守る
「えっ?約束を守るなんて、そんなの当たり前じゃないの?」
誰もがこう思うかもしれませんが、意外とコレが出来ていない営業マンは多いです。
例えば、お客さんから受けた質問を、「今はちょっと分かりかねるので調べておきますね!」と調子良く返事したものの、その後ちゃんと回答してもらえなかったり、依頼していたことをやってくれていなかったり、お客さんとの約束を守れない営業マンがいます。
『約束を守る』ということは、まず人として当然のことですが、面倒なことは後回しにして約束を平気で破るような営業マンは、同じことを繰り返すため信用できません。
時間をきちんと守る
営業マンに限らず時間にルーズな人は、『自分に甘い』という解釈をされます。
心のどこかで「少しくらい遅れてもいいか。」と思うところがあり、時間にルーズなだけでなく、他のことにも無責任である可能性があります。
わたしの周りでも、いつも約束の時間に遅れてくる人がいましたが、そういったひとに対してはやはり何かを任せようという気持ちになりません。
約束した時間を常にきちんと守れるひとは、仕事においても納期を守るなど、責任ある行動が出来る人だと思います。
質問に対する回答が適切
あなたの周りでこちらの意図することがうまく伝わらず、意思疎通がしにくい人っていませんか?
わたしの周囲でもお客さんの質問に対して、的外れな回答をしてしまっている営業マンをたまに見かけます。
また専門用語が多く、理解しにくい説明ばかりする営業マンも避けたいところ。
あなたの知りたいことに対して、簡潔に分かりやすく丁寧に説明してくれる営業マンを探しましょう。
聞き上手である
売れている営業マンは、決まって『聞き上手』なことが多いです。
聞き上手というのは、ただ単に相手の話を聞くだけではなくて、相手に気持ち良く話をさせて本音まで引き出してしまうのです。
聞き上手な営業マンは、有効的な質問によってあなたのニーズを汲み取り、家づくりにうまく反映してくれるでしょう。
反対に、商品説明や他社の悪口などばかりの営業マンは、あなたの家づくりに対する夢や希望を聞くよりも、売り込むことが最優先と勘違いしているためオススメできません。
報連相がマメ
報連相とは『報告・連絡・相談』のことですが、これがマメにできている営業マンが理想です。
何か問題が発生したときも、施主であるあなたに報告や連絡がきちんとあれば安心できますし、日頃から設計士や現場監督と相談も欠かさず、社内の担当者間の連携が取れているとミスも減らすことができるのです。
報連相が少ない営業マンが担当になってしまうと、「本当に任せて良かったのかな。」と不安になってしまうかもしれません。
親身になってくれる
表面上の付き合いではなく、あなたに親身になってくれる営業マンがいます。
あなたの家を自分が住むならどう思うか、という観点でアドバイスをしてくれます。
また多くの物件を担当してきた営業マンであれば、これまで蓄積された経験や知識をもとに、あなたに最適な提案をしてくれるでしょう。
プロとして「それはやめておいた方がいいと思いますよ。」と、根拠のある道筋をはっきり示してくれることも大切な要素のひとつです。
自分の家を建てている
注文住宅を考える上で、家を建てた経験があるひとの意見はもっとも参考になります。
ましてや営業マンがすでに自分の家を建てていると、より具体的で的確なアドバイスを受けることが可能です。
かく言う私も自宅を建ててからは、お客様より「◯◯さんのお宅は、この点に関してはどうされたんですか?」と、経験談を聞かれることがかなり多くなり、説得力のある提案ができていると思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ハウスメーカー選びの決め手として、『営業マンが良かったから』という声が意外と多く、あなたの住まいづくりにとって営業マン選びは非常に重要です。
時には『合わない』と思った営業マンであれば、遠慮せずに担当変えをしてもらうこともアリです。
出会いは一期一会。
あなた様が素敵な営業マンと出会えることを願っています。
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【ヤマダホームズ】の特徴と評判は?住宅営業マンが徹底解説します!
ヤマダホームズは、群馬県に本社を置く大手住宅メーカーで、家電量販店最大手のヤマダ電機の100%子会社です。
2018年10月より4社合併により社名を変更しましたが、『S×L(エスバイエル)』という社名が世間的にはもっとも馴染みがあると思います。
2011年にヤマダ電機の子会社となり、2013年には『ヤマダ・エスバイエルホーム』と社名を変更した歴史があります。
高級住宅から低価格住宅まで幅広く取り扱い、デザイン性や設計力も高く評価されています。
今回の記事では、新たなスタートを切ったヤマダホームズの特徴と評判を、現役住宅営業マンの私がご説明させていただきます!
ヤマダホームズの特徴
ヤマダホームズは、特徴が比較的少ないメーカーであるといわれています。
その中でも評価の高いポイントは以下の通りです。
ティンバーメタル工法
ヤマダホームズのメインの工法としては、木造在来工法の弱点となる柱と梁、柱と土台などの接合部に、構造金物を使用した木造軸組メタル在来工法に加えて、さらに強度を上げるために外周部へ耐力面材を貼って仕上げた『ティンバーメタル工法』を採用しています。
(引用元:ヤマダホームズHP)
世界最古の木造建築である法隆寺で使用している『檜(ヒノキ)』を、柱や土台に採用しているということを大々的にアピールしています。
ヒノキの耐久性の高さや、抗菌効果と樹木から発散して癒しや安らぎを与える効果があるフィトンチッドの香りによる健康的な空間イメージも謳っています。
さらに建築基準法で定められている柱の太さである3.5寸角(10.5×10.5cm)よりも太い、4寸角(12×12cm)を使用することで約1.3倍の強度があることも特長です。
一般的な木造在来工法では、筋交いに地震力を負担させることで、柱や梁へのダメージを抑えて建物の倒壊を防ぎますが、筋交いの損傷は大きく繰り返す余震には不安が残ります。
耐力面材を加えることで、地震力や風圧を壁全体でバランスよく分散することで、接合部に集中する力を緩和させることが可能です。
建物がひとつの箱のようなツーバイフォーの考え方に近い工法ですね。
構造体にはさらに制振システム『TRCダンパー(住友理工製)』を標準仕様としています。
ダンパー内部の特殊粘弾性ゴムが地震エネルギーを熱に変換して建物の揺れを軽減します。
震度6強の地震を最大50%程度吸収する性能がありますが、さらに大きい地震である震度7ではデータが公表されていないため、近年発生している大地震に対しては安全である確証は得られません。
S×L構法の住まい
もうひとつの主力商品として、『S×L構法の住まい』があります。
独自の木質接着パネルを組み合わせて強固な六面体をつくり、外力に対してパネル全体で分散して耐え抜きます。
結露が起きやすい壁体内を自然の力で湿気を排出する『壁内換気システム』により、構造体や断熱材の劣化を防止。
新築時の断熱性を維持し、高い耐久性と快適性に効果を発揮します。
断熱性能
断熱は一般的な『グラスウール断熱』と『吹付断熱』を選択できます。
吹付断熱とは、断熱性の高いウレタンフォームをスプレーで吹き付けていく方式で、隙間なく断熱できるのが特長です。
ヤマダホームズが採用している『硬質ウレタンフォーム』は、経年劣化が少なく快適な住環境を長い年月に渡って維持することができます。
設計・デザイン
エスバイエル時代から続く『邸宅シリーズ』は、自社の建築士が企業建築家として、こだわりの高いクライアントに対して最高峰の邸宅を提供しています。
『小堀の住まい』、『MINCA.』、『SIMPLE & MODERN』などのコンセプトハウスは、あらゆるこだわりに対応できる最高峰の注文住宅として人気があります。
小堀の住まい
(引用元:https://www.sxl.co.jp/kobori/index.html)
MINCA.
(引用元:https://www.sxl.co.jp/products/minca/index.html)
SIMPLE & MODERN
(引用元:https://www.sxl.co.jp/products/simple/exterior/index.html)
ヤマダホームズの評判
ヤマダホームズは、他社メーカーと比べると特筆するような特徴が比較的少ないメーカーですが、吸収や合併など繰り返しはしながらも歴史は古い会社で、その長年培ってきたデザインや設計提案力には定評があり、営業手法も誠実で紳士的な印象で評判は良い方です。
こだわりを叶えやすいという一面もありますが、こだわればこだわるほど価格が上がっていき、気がつけばびっくりするほどの見積もりになっていた、というようなことも実際にあるようです。
コストをなるべく抑えたい場合は、『ウッドセレクション』という規格住宅の用意があるため、クオリティはそのままでリーズナブルに新築一戸建てを手に入れることも可能。
大手の安心感がありながらお手頃価格でオーソドックスさも感じられるヤマダホームズ。
あなたの求める要望に近いようでしたら、ぜひ検討してみると良いのではないでしょうか。
- 「数ある住宅会社をじっくりと比較検討したい。」
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こんな風に思っている方は、まずはネットでカタログを取り寄せて、マイホーム購入に向けたイメージづくりをしてみてはいかがでしょうか。
ライフルホームズは、注文住宅を建てるのに『いくらの予算で建てるのか?』、『どんな家を建てるのか?』、『どんな会社で建てるのか?』という3つのポイントから、あなたにぴったりのカタログを無料で一括請求できるサービスです。
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今なら「はじめての家づくりノート!」がもらえます!
「2階が暑い!」一戸建ての猛暑対策4選
夏に2階へ上がると『モワッ』と蒸されるような暑さを感じたことがあるかと思います。
近年、連日の猛暑もあって「2階の寝室が暑くて寝苦しい。」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
また、日当たりの関係などで2階にリビングをつくる家もありますが、そうなれば2階の暑さ対策は重要なポイントとなります。
2階が暑くなるのにはいくつかの原因がありますが、暑さを和らげる対策方法もちゃんと存在します。
今回の記事では、毎年くる夏の猛暑を乗り切るため、夏の暑さ対策4選を現役住宅営業マンの私がご紹介いたします!
2階が暑くなる原因
まず2階(最上階)が暑くなる原因は大きくふたつ。
ひとつは、暖かい空気は上昇する習性があるため、2階に熱が溜まりやすくなります。
もうひとつは、太陽の日射が屋根にあたり、熱が屋根裏を通じて2階が暑くなるということです。
屋根の形状によっても熱の伝わり方が変わってきます。
陸屋根(フラット屋根)は、直接的に日射熱が部屋に入ってくるため2階が暑くなりやすいです。
対して勾配屋根は、屋根と天井の間に屋根裏空間があるため、熱の到達を多少和らげる効果があります。
暑さ対策
暑さを極力和らげる対策法をいくつかご紹介します。
天窓を設ける
(引用元:http://tac.cocolog-nifty.com/photos/homepic/e9bs9205.html)
もっとも有効な方法としては、天窓(トップライト)をつくることです。
暖かい空気が上昇するという特性を利用して、2階にこもった熱を天窓から逃がします。
天窓までの風の流れをつくれば、より効果的に空気の入れ替えができて、2階の暑さを和らげることが可能です。
天窓を開閉したい場合は、電動タイプが非常に便利です。
レインセンサーが搭載されている仕様であれば、雨が降ってきたら自動で閉まってくれるので、急な天気の変化にも安心です。
風の通り道をつくる
天窓がつくれない場合は、窓からこもった熱を排出する方法をとります。
窓は向かい合わせたりと、風の通り道をつくることがコツです。
また風の入り口の窓は小さくして、出口の窓を全開するなど大きくとると、小さい窓から勢いよく風が流れるため効果的に換気することができるのです。
西側の窓は極力避ける
外気の熱の多くは、窓を通して部屋の中に入ってきます。
とくに夕方にかけての西日は強烈なため、西側に窓があるとそこから熱が入って室温をあげてしまいます。
西側には必要以上に大きな窓をつくらないことが対策にもなります。
すだれ・カーテン
日本人は昔から『すだれ』で日よけして夏の暑さをしのいできました。
日差しを抑えながら風通しができるため、現在でも暑さ対策として活用している家庭は多いと思います。
すだれは使用する前に水をかけると、室内に入る風を2℃も下げることができます。
「すだれはちょっと...」という場合には、遮熱カーテンがオススメです。
太陽光をしっかりブロックして、部屋が暑くなるのを抑えてくれます。
遮熱レースカーテンというものもあるので、遮熱しながらも部屋が暗くならないのが良いですね。
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いったい何足分必要?玄関収納の種類と失敗しない方法
こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。
家を新築したあとにもっとも不満が残りやすい収納不足。
中でも靴を収納するための『玄関収納』が足りなかったという声をよく聞きます。
家族が多くなれば靴の量も当然多くなりますが、家族の人数が変わったり、将来に渡って収納量が的確かどうか、ということまでイメージ出来ているひとは少ないです。
いつも溢れた靴で散らかっている玄関なんてイヤですよね。
そうならないために本記事では、適切な玄関の収納量についてお話したいと思います。
玄関収納の種類
玄関収納とひと口にいっても様々な収納の方法があります。
代表的な3つの収納は以下の通りです。
シューズボックス
(引用元:http://sumai.panasonic.jp/interior/shuno/conporia/)
シューズボックスはいわゆる下駄箱(げたばこ)のことです。
造り付け家具のような形状で、あらかじめ設けたスペースに置いたり、壁面へ固定したりします。
シューズボックスのメリットは、家具のように商品として用意されているため価格が比較的リーズナブルで、将来的にもし収納量が不足したときは、まるごと交換することも可能です。
シューズクローク
(引用元:https://www.royal-co.net/sssystem/)
シューズクロークは、ウォークインクローゼットのように、人が入り込んで収納できる空間です。
クローク内に棚をつくって靴を並べたり、パイプハンガーをつくってコート類を掛けたり、下部にはベビーカーやゴルフバッグ、アウトドア用品から子どもの遊び道具など、家にはあまり上げたくないものを収納することができます。
玄関にある程度まとまったスペースが必要なため、シューズボックスに比べてコストがかかってしまいます。
クロークボックス
シューズボックスとシューズクロークの良いところを兼ね備えたのが『クロークボックス』です。
見た目はシューズボックスですが、ボックスの底が空いているため、ベビーカーやゴルフバッグなども収納できてしまうという優れものです。
間取りを変えずに大きなモノなど収納したい方にぴったりですね。
収納量で失敗しない方法
玄関の収納が全然足りない!と住んでから思うことがないように、考えておくべきことをお話しします。
現在の靴の量を把握する
あなたの家族が今現在、靴が一体何足あるのか全て数えてみてください。
家族が減らない限り、靴の量が多少増減したとしても大幅に減ることは考えにくいため、その必要な靴が入る収納は確保しなければなりません。
将来の靴の量を予想
将来的に家族が増えることで、靴の量がどれくらい増えるかを予想します。
例えば結婚して子どもがまだいない夫婦であれば、子ども二人欲しいと思った時に、将来の子ども二人分の靴も収納できるように考えておかなければなりません。
小さい子どもがいる世帯でも、子どもが大きくなったときに増える靴の量も考慮します。
女の子であれば、スニーカー、ヒール、サンダル、ブーツなど靴の種類とともに量も多くなることが比較的多くなる可能性もあります。
まとめ
収納は「足りない」ということはありますが、「多すぎた」という声はほとんどありません。
間取りや予算の関係上、玄関収納にいくらでもスペースとお金を掛けれるわけではないと思いますが、将来をしっかり見据えて収納計画を行うことをオススメします。
シューズボックスには、『最大収納可能数』の記載があるので、それを見れば何足入るか分かります。
シューズクロークはオーダする棚の枚数によって、収納可能数は変わってくるので、住宅メーカーの設計担当者に確認をしてください。
入居宅見学会に参加するなら必ず知っておくべきコト。
「住宅展示場はどこも広すぎるので、間取りの参考にはなりにくいです。◯◯様が検討している広さの、入居宅を見学しませんか?」
「営業マンは良いことしか言わないので、実際に住まれている方の意見を聞くのが一番ですよ!」
モデルハウスを見学していると、営業マンからこんなお誘いを受けることがあるかと思います。
たしかに入居宅を見学することで得られるものは大きく、現役住宅営業マンである私自身もオススメはしていますが、見学する前に心得ておくべきことがあると感じています。
本記事では、そんな入居宅見学会の心得について、ご説明させていただきます!
入居宅見学会に参加する心得
まず前提条件として、入居宅として見学できるようなお宅は、基本的にその住宅会社で家を建てて満足している方です。
そして住宅会社は、入居宅見学会に協力してもらえるお宅には、謝礼が支払われていることがほとんどです。
それゆえ入居者の方からも『良い話』がたくさん出てくることでしょう。
協力的な入居者であれば、「こんな話をしてください。」と、あらかじめ営業マンと打ち合わせをしている場合があります。
『良い話』がポンポンと出てくる場合には、参考程度くらいに聞いておくのが賢明かもしれませんね。
ここで重要なのは、その反対の『悪い話』を聞くことです。
営業マンのいない隙を狙って、入居者の方にこんな質問を投げかけてみてください。
- 「この住宅会社の不満点をあえてひとつ挙げるならどんなことですか?」
- 「ここをもっと改善したらいいのに、って思われるような点はありましたか?」
営業マンに聞かれていなければ、案外本音の部分が聞くことができます。
良い点ばかりに目を向けず、欠点も知った上で決めると後悔が少なくなります。
入居宅の見学ポイント
せっかく入居宅の見学をするなら、重要なポイントをおさえて参加すると良いでしょう。具体的には以下の通りです。
年代が近いお宅を選ぶ
入居宅を見学するなら、なるべくあなたと年代が近いお宅であれば、より参考になりやすいです。
30代の小さい子どもがいる住まいと、50代の子どもが独立した夫婦二人の住まいであれば、住まいかたが全く異なります。
あなたが今、もし子育て世代であれば、子育てしながら家事を効率的にこなすための間取りの工夫など、30代のお住まいの意見を聞くほうが、共感できる部分も多く様々なヒントが見つかることでしょう。
あなたが40代くらいであれば、いずれ出て行く子ども部屋をどう作るかなど、すでに子どもが独立した50、60代のお宅に話を聞くほうが有益な情報が得られると思います。
積極的に質問する
入居宅見学会は、あなたが検討している住宅メーカーの家に実際に住んでいる人の声を聞くことができるので、疑問に思っていることや気になる点は、遠慮なく積極的に質問してみましょう。
例えば、住み心地を知りたいなら下のような質問を投げかけてみましょう。
【快適性】 →「夏や冬は快適に過ごすことができていますか?」
【遮音性】 →「屋外や2階の音は聞こえにくいですか?」
【省エネ性】→「毎月の光熱費はいくらくらい掛かっていますか?」
また、住み始めてからの対応も聞いてみるのも良いでしょう。
【アフター】→「アフターサービスには満足していますか?」
【営業マン】→「営業マンは引渡し後にも連絡をくれますか?」
さらに家づくりを通しての率直な感想も聞いてみましょう。
【こだわり】→「ここにはこだわった!というところはありますか?」
【失敗談】 →「家づくりを振り返って、失敗したなぁと思う箇所はありますか?」
人がこだわったところや失敗談を早い段階で知ることにうよって、あなた自身のこだわりのイメージづくりに役立ったり、あらかじめ失敗を防ぐことにも繋がるでしょう。
そこに住むイメージで見る
ただ単に『他人の家を見る』という視点ではなく、あなたが『もしその家に住んだとしたら』という視点で見てみると新しい発見があるかもしれません。
そういう視点でみることで、「この家事の動線は便利だな。」とか「わたしならここに収納が欲しい。」とか「もう少し階段は緩やかにしたい」とか「窓が開放的で明るいけど視線が気になるな。」など、感じたことはメモをしておくことで、自分の家を考えるときに感じたことを間取りへ反映させることができます。
感じたことや発見したことが多ければ多いほど、あなたの理想の家に近づくことは間違いありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここだけの話、お客さんを入居宅に案内することで成約率がグッと上がるので、営業マンは是が非でも入居宅へ動員したいと思っています。
実際に住んでいる人の意見は、非常にためになることは間違いありませんが、入居者は住宅会社側に協力体制となっているということは念頭に入れておいてください。
しかし、あなたがどの会社で家を建てるか迷っているということであれば、可能な限りそれぞれの入居宅を見学することは、大きな判断材料を得ることができるでしょう。
間取りは十人十色でまったく同じというものはほとんどありません。
後悔のない家づくりのために、役立つイベントや利用できる機会は、積極的に参加されることをオススメします。
エクステリア(外構工事)は住宅メーカーに頼んでホントにいいの?
建物の外観をさらに引き立ててくれる、お庭まわりの外構・造園工事。
ついつい建物に資金をつぎ込みすぎて、外構にまわす予算が少なくなってしまい、いかにも節約してるのが分かってしまう、残念な外構のお家をたまに見かけます。
誰もが少しでも安く済ませたいと思っていますが、外構工事は住宅メーカーに頼むと高くついてしまうことをご存知でしょうか?
もちろん、住宅メーカーに頼むメリットもあります。
今回の記事では、あなたに合った外構業者の選び方を現役住宅営業マンの私がご紹介いたします!
住宅メーカーのエクステリア
建売住宅は外構が出来てすぐにでも住める状態で販売されますが、注文住宅は外構の打ち合わせを別途行い、仕様を決定していきます。
基本的には住宅メーカーもエクステリア部門があるので外構の提案をします。
だからと言って絶対に住宅メーカーで外構工事をお願いする必要はありません。
私の経験上、1〜2割くらいの施主様はメーカーではなく、別の外構専門業者で工事をされています。
「住宅メーカーの外構は高い!」とよくいわれますが、たしかに一般業者で相見積もりを取ると、何十万円も安かったという話を聞きます。
住宅会社は下請け業者に工事を発注するので、『職人の利益』、『下請け業者の利益』、『住宅メーカーの利益』と、マージンが金額に含まれています。
したがって直接一般の外構業者に発注する場合と比べて、住宅メーカーの利益分が余分に支払う必要があるのです。
実際には工事代金の20〜30%程度が、利益になっているかと思います。
住宅メーカーに頼むメリット
外構工事をわざわざ価格の高い住宅メーカーに頼むのには、以下のような理由があります。
安心感
ひとつは安心感で、大手の住宅会社であれば、ある程度信頼のおける外構業者であることが期待できます。
一般業者でも親切で信頼のおける業者はたくさんあると思いますが、素人では見分けがつかず失敗してしまう恐れもあります。
また外構はデザインが自由にできるため、その業者の提案やセンスも問われます。
この点は、知識やトレンドに乏しい担当者には要注意です。
アフターサービス・保証
ふたつ目は、アフターサービスや保証の手厚さです。
大手ならではのアフターサービスが、外構も同じように受けることができます。
建物の点検時に、外構の異常もついでに伝えておけば、社内で連携してきっちり対応してくれるでしょう。
また外構部分にも保証がついていることが多いです。
建物デザインとの調和
3つ目は、建物の素材を外構でも使えることです。
これはメーカーによって出来る出来ないはありますが、建物の部材を外構でも使用することで、一体感のあるデザインを実現することができます。
例えば建物の外壁が、住宅メーカーオリジナルのタイル貼りであれば、同じタイルを門柱や塀に使用することで統一感のある外観にすることができます。
一般業者では、そういったメーカー独自の部材を扱えないため、違った素材で仕上げることになってしまいます。
タイル以外にもコンクリート外壁などさまざまですが、統一感のある外観はやはりオシャレでカッコいいと思います。
↓↓建物の材料と統一したエクステリアデザインの例
(引用元:https://granddesign.co.jp/)
まとめ
住宅メーカーか、一般業者のどちらに外構工事を頼むべきか、答えはありません。
予算も大事ですが、外構もあとから大きく変更が効かない部分ですので慎重に選んで欲しいと思います。
「そもそも一般の外構業者なんて知らないよ!」という方には、外構業者専門のネット一括見積もりサイトがオススメです。
厳選された全国の優良外構業者から相見積もりを取って、価格やデザイン、業者の対応などじっくり比較検討してみましょう!