入居宅見学会に参加するなら必ず知っておくべきコト。
「住宅展示場はどこも広すぎるので、間取りの参考にはなりにくいです。◯◯様が検討している広さの、入居宅を見学しませんか?」
「営業マンは良いことしか言わないので、実際に住まれている方の意見を聞くのが一番ですよ!」
モデルハウスを見学していると、営業マンからこんなお誘いを受けることがあるかと思います。
たしかに入居宅を見学することで得られるものは大きく、現役住宅営業マンである私自身もオススメはしていますが、見学する前に心得ておくべきことがあると感じています。
本記事では、そんな入居宅見学会の心得について、ご説明させていただきます!
入居宅見学会に参加する心得
まず前提条件として、入居宅として見学できるようなお宅は、基本的にその住宅会社で家を建てて満足している方です。
そして住宅会社は、入居宅見学会に協力してもらえるお宅には、謝礼が支払われていることがほとんどです。
それゆえ入居者の方からも『良い話』がたくさん出てくることでしょう。
協力的な入居者であれば、「こんな話をしてください。」と、あらかじめ営業マンと打ち合わせをしている場合があります。
『良い話』がポンポンと出てくる場合には、参考程度くらいに聞いておくのが賢明かもしれませんね。
ここで重要なのは、その反対の『悪い話』を聞くことです。
営業マンのいない隙を狙って、入居者の方にこんな質問を投げかけてみてください。
- 「この住宅会社の不満点をあえてひとつ挙げるならどんなことですか?」
- 「ここをもっと改善したらいいのに、って思われるような点はありましたか?」
営業マンに聞かれていなければ、案外本音の部分が聞くことができます。
良い点ばかりに目を向けず、欠点も知った上で決めると後悔が少なくなります。
入居宅の見学ポイント
せっかく入居宅の見学をするなら、重要なポイントをおさえて参加すると良いでしょう。具体的には以下の通りです。
年代が近いお宅を選ぶ
入居宅を見学するなら、なるべくあなたと年代が近いお宅であれば、より参考になりやすいです。
30代の小さい子どもがいる住まいと、50代の子どもが独立した夫婦二人の住まいであれば、住まいかたが全く異なります。
あなたが今、もし子育て世代であれば、子育てしながら家事を効率的にこなすための間取りの工夫など、30代のお住まいの意見を聞くほうが、共感できる部分も多く様々なヒントが見つかることでしょう。
あなたが40代くらいであれば、いずれ出て行く子ども部屋をどう作るかなど、すでに子どもが独立した50、60代のお宅に話を聞くほうが有益な情報が得られると思います。
積極的に質問する
入居宅見学会は、あなたが検討している住宅メーカーの家に実際に住んでいる人の声を聞くことができるので、疑問に思っていることや気になる点は、遠慮なく積極的に質問してみましょう。
例えば、住み心地を知りたいなら下のような質問を投げかけてみましょう。
【快適性】 →「夏や冬は快適に過ごすことができていますか?」
【遮音性】 →「屋外や2階の音は聞こえにくいですか?」
【省エネ性】→「毎月の光熱費はいくらくらい掛かっていますか?」
また、住み始めてからの対応も聞いてみるのも良いでしょう。
【アフター】→「アフターサービスには満足していますか?」
【営業マン】→「営業マンは引渡し後にも連絡をくれますか?」
さらに家づくりを通しての率直な感想も聞いてみましょう。
【こだわり】→「ここにはこだわった!というところはありますか?」
【失敗談】 →「家づくりを振り返って、失敗したなぁと思う箇所はありますか?」
人がこだわったところや失敗談を早い段階で知ることにうよって、あなた自身のこだわりのイメージづくりに役立ったり、あらかじめ失敗を防ぐことにも繋がるでしょう。
そこに住むイメージで見る
ただ単に『他人の家を見る』という視点ではなく、あなたが『もしその家に住んだとしたら』という視点で見てみると新しい発見があるかもしれません。
そういう視点でみることで、「この家事の動線は便利だな。」とか「わたしならここに収納が欲しい。」とか「もう少し階段は緩やかにしたい」とか「窓が開放的で明るいけど視線が気になるな。」など、感じたことはメモをしておくことで、自分の家を考えるときに感じたことを間取りへ反映させることができます。
感じたことや発見したことが多ければ多いほど、あなたの理想の家に近づくことは間違いありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここだけの話、お客さんを入居宅に案内することで成約率がグッと上がるので、営業マンは是が非でも入居宅へ動員したいと思っています。
実際に住んでいる人の意見は、非常にためになることは間違いありませんが、入居者は住宅会社側に協力体制となっているということは念頭に入れておいてください。
しかし、あなたがどの会社で家を建てるか迷っているということであれば、可能な限りそれぞれの入居宅を見学することは、大きな判断材料を得ることができるでしょう。
間取りは十人十色でまったく同じというものはほとんどありません。
後悔のない家づくりのために、役立つイベントや利用できる機会は、積極的に参加されることをオススメします。