注文住宅で採用される収納方法20選!小さい家でも工夫次第で超便利
現役住宅営業マンのケイです。
住宅展示場には子ども向けイベント等で、家を建ててまだ間もないお客様もたくさんご来場されます。
せっかくなので新築の失敗点をお伺いすると、「収納が全然足りなかった」という声が圧倒的に多いのです。
実際図面上で収納を考えていても、なかなかイメージが沸かないんですよね。
一戸建ての収納率(床面積に対する収納面積の割合)は、12%程度が理想いわれていますが、実際には10%にも満たない家が散見されます。
家ができてから収納量を増やすことは物理的に難しいこともありますが、間取りの検討段階であれば工夫次第で格段に増やせます。
「収納をたくさん作ってください!」と設計士に頼むのも良いですが、あなた自身がどんな収納方法があるかを知っているだけで、さらに収納量を充実させることもできるのです。
本記事では注文住宅でよく採用する収納方法を一挙ご紹介!
注文住宅の収納計画に是非ともお役立てください。
代表的な収納方法20選
場所、用途、大きさなど収納の種類はさまざまです。
こちらでは代表的な収納方法を20種類ご紹介します。
シューズボックス
シューズボックスとはいわゆる下駄箱です。
普段履きの靴は玄関収納に入れておいて、すぐに取り出せるようにしておくと便利です。
形状はトールタイプやセパレートタイプ、コの字型タイプがよく採用されており、靴が入る量やデザインで選ぶことになります。
たくさん靴を収納したいのであればトールプラン。
空間を広く感じさせたいのであればセパレートプランや、吊戸棚がないカウンタータイプを選択します。
幅⒈2mのトールプランで靴が約61足、コの字プランで約37足、セパレートプランで約28足入るようになっています。
鏡付きを選べば姿見としても役に立ちますね。
SIC(シューズインクローク)
シューズインクロークはシューズボックスに加えて作ることが多く、収まりきらない靴や季節違いの履物、コートなどの衣類、ゴルフバッグ、アウトドア用品、ベビーカーなど様々なもの大容量しまえるのが特徴です。
ウォークインスタイルは小部屋になっており量を確保し、クローゼットスタイルは省スペースで靴など見渡せるようになっています。
家族の人数や靴の量に合わせて棚の枚数や高さを自由に変更でき、変わりゆくライフスタイルにも柔軟に対応が可能です。
リビング収納
収納が全然足りていない場所としてリビングを挙げる人はたくさんおられます。
雑誌・本・書類や文房具、ティッシュ・ビニール袋・お掃除グッズのストック、子どものおもちゃなど、家族が集まるリビング空間にはどうしてもモノが溢れがちです。
部屋の一角にスペースが余っていたら、迷わず収納をつくりましょう。
リビングには収納がありすぎても困ることはありません。
【リビング収納の例】
(引用元:Linen Closet Organization | Better Homes & Gardens)
廊下収納
廊下など家の通路となっている部分にも収納を設けると重宝します。
掃除機や古新聞、生活用品のストックなど、リビング収納では収まりきらなかったモノをカバーするためにもできるだけ用意しておきましょう。
階段下収納
(引用元:階段下収納)
階段下も立派な収納スペースの一部。
上部が階段の斜面となっていて天井が下がってきますが、収納量は問題なく確保できます。
リビング階段であればリビングの収納として使えますし、ホール階段であれば廊下収納として使えます。
キッチン収納
(引用元:LIXIL | キッチン | アレスタ | 特長 | 機能)
キッチン収納はその名の通り、キッチン本体自体の収納です。
最近のシステムキッチンは、よくよく考えられた設計で収納が豊富に用意されていて、上段、中段、下段と3段階の引き出しに分かれているものが主流。
上段には菜箸や計量スプーンなどトレーを使って小物類を取りやすく。
中段はもっとも容量が多いため、フライパンや鍋、オイルポットなどの大型の調理器具、油や調味料類、包丁やまな板、洗剤のストックなど様々なキッチン用品を収納します。
下段はさほど高さがないため、卓上コンロや土鍋、ホットプレートなど背の低い調理器具や缶ビールなどのストックに適しています。
またキッチン本体の背面にも収納をつくったプランでは、さらに収納量が増加します。
本や雑誌、文房具や印鑑などの小物類もこちらに収納すると便利です。
(引用元:パナソニックシステムキッチン | Panasonic)
カップボード
カップボードとは食器や家電製品を収納する棚のことで、食器棚という呼び方のほうが馴染みがあるかもしれません。
注文住宅の新築では、大半の方が造り付けのカップボードを採用されます。
幅は1m80cmは最低限確保したいところで、食器やキッチン家電の量が多い場合は、2m70cmや3m60cmまで広げることもあります。
よく選ばれている人気プランは、カウンタープランと家電収納プランです。
家電収納プランでは電子レンジ、炊飯器、電気ポットを置けて、さらにオーブントースターやコーヒーメーカー、ホームベーカリー等も置きたい場合はカウンタープランを選択するとよいでしょう。
パントリー
(https://www.nagatakenko.com/co_event_rp/68baf0d8bba34b975a6e01a08c453a72.html)
パントリーは食器や食品を貯えておく小部屋のことを指しますが、クローゼットのような使い勝手が主流となっています。
カップボードに収まりきらない食器類、水や調味料、インスタント食品、お酒、お菓子など食品のストックに重宝します。
床下収納
床下の空間を収納スペースとして有効利用したのが床下収納で、よくキッチンや洗面室でつくります。
蓋を開けると樹脂製の収納本体が格納されていて、長期保存できる飲み物や調味料類を収納します。
(引用元:LIXIL | インテリア建材 | 収納 | 床下収納・庫)
スライドタイプは本体を2個格納して収納量を2倍にしたり、浅型は床下が狭い2階の部屋に最適なサイズになります。
洗面室では洗剤類のストックなど、洗面収納が作れないときに重宝します。
床にかがんでいちいち蓋を外す必要があるため、よく出し入れするモノの収納スペースには不向きです。
テレビボード
リビングのテレビボードを小物類の収納スペースとして活用することもあります。
ブルーレイレコーダーはもちろん、本・CD・DVD・ゲーム機などAV周辺機器もスッキリ片付きます。
収納ボックスを組み合わせることで、その部屋に合ったテレビボードを自由自在につくることができます。
(引用元:キュビオス | Panasonic)
造り付けのオーダーメイドと見た目のデザインやおさまりもキレイですが、その分費用も高くなりがちです。
また造り付けてしまうと万が一部屋の模様替えをしたくなってもできません。
将来そんな可能性があるならテレビボードを購入するほうが良いかもしれませんね。
サニタリー(洗面)収納
浴室に隣接する洗面室では、バスタオルやハンドタオル、パジャマや下着類をしまえるサニタリー収納を設けることが多いです。
その他にも洗濯用洗剤や浴室用洗剤、シャンプーやボディソープのストックなど、洗面室には収納するモノがたくさんあります。
洗面台に引き出し収納がついていますが、それだけでは絶対的に収納量が足りないため、洗面収納は必要不可欠です。
(引用元:サニタリー | 南海プライウッド株式会社)
サニタリー収納が間取りによってはどうしても確保できない場合もあります。
そんなときは市販のラックや置き家具を用意するのもひとつの手です。
洗濯機上部のスペースを活用したランドリーラックやコンパクトな置き家具などを準備するなどして、少しでも洗面室の収納量を取ることが大切です。
タタミ下収納
(引用元:https://www.live-best.co.jp/blog/labo/article/article_70.html)
リビングのタタミコーナーにあえて段差を付けると、下部の空間を引き出し式の収納として使えます。
段差を設けることで軽く腰掛けたり、空間に変化をもたらせます。
部屋の広さや形によって自由にレイアウトが決められる『畳コーナー収納』というものもあります。
(引用元:畳が丘 | 未利用空間活用 | Panasonic)
ユニットを自由に組み合わせることで、くつろぎの和空間を気軽に手に入れられて、収納量も同時に確保できる優れものです。
クローゼット(洋収納)
主に主寝室や子ども部屋などの洋室にクローゼットをつくり、洋服をはじめ様々なものを収納します。
子ども部屋では最低限たたみ1畳分ほどのクローゼットは確保したいところ。
(引用元:クローゼットの収納術 | くらしスペシャリスト | Panasonic)
あらかじめ天棚とパイプを用意することが多く、天棚には季節違いの衣類やスーツケースなどを収納し、普段使いの衣類やコート類はパイプに掛けます。
丈の短い洋服の下部は空間が大きく空くため、引き出し式の衣装ケースを重ね合わせ畳んだ衣類を収納することができます。
クローゼットの奥行きはハンガーに掛けた衣類が収まるように、最低でも有効で60cm程度は確保します。
衣装ケースはネットでセット購入がおトクですね。
WIC(ウォークインクローゼット)
(引用元:注文住宅のユニバーサルホーム)
主寝室にウォークインクローゼットを作りたいという要望は非常に多いです。
夢のマイホームにウォークインクローゼットは女性の憧れ!という方もいたほどで、夫婦の衣類や帽子やバッグ、スーツケース、扇風機や暖房器具等の季節家電の収納にも適しています。
通路が必要となるため通常のクローゼットと違い、スペースに余裕がなければつくることができません。
天井裏収納(ロフト)
(引用元:空間提案|xevoGranWood |ダイワハウス)
平面上にまとまった収納スペースが取れない時に天井裏(ロフト)に収納を検討することもあります。
屋根の形状や勾配によって確保できる空間が変わってきますが、モノの出し入れはし難いため普段よく出し入れするものや、重たいもの大きいものの収納には適していません。
また夏場は屋根から伝わる熱によってかなりの高温となるため、熱の影響を受けるものも避けた方が良いでしょう。
蔵収納
(引用元:大収納空間「蔵のある家」|ミサワホーム)
天井高1.4m以下である一定の条件を満たす部屋は、建物面積に含まれないということに着目してできたのが蔵収納です。
正月やひな祭りなど年中行事で使用するものや暖房器具など、頻繁に取り出ししないようなモノの収納として重宝します。
蔵の面積によっては収納量が2〜3倍増加させることも可能。
ただし大人が直立できず腰をかがめて入れる高さのため、腰を痛めていたり高齢になったときには使い勝手が悪くなってしまいます。
ベッド下収納
ベッドのフレームに引き出し収納がついているものがあり、これも意外とモノが入る見逃せない収納のひとつ。
子ども部屋などで主に衣類を収納することが多いですが、その他にもマンガなどの本や書類など様々なモノが収納できます。
デメリットとしては、ベッド下部の掃除がしにくい点が挙げられます。
トイレ収納
トイレ収納は主にトイレットペーバーのストックや掃除用具、洗剤を収納します。
埋め込み型収納であれば、出っ張りも少なくペーパー12ロールがスッキリ収まりますのでオススメです。
(引用元:洗面所やトイレならでは収納アイデア | クレバInfo)
置き家具
最近は家具はなるべく置かずに造り付けにすることが多くなっています。
ただリビングやダイニングの一角に、収納棚やキャビネットなど造り付けると模様替えしにくかったり、部屋を広く使いたい時に動かせずに困ることもあります。
置き家具であれば必要に応じて動かせたり、必要なければ別の部屋に移動させることもできます。
ただし高さのある置き家具については、地震などで転倒する可能性があるため対策が必要です。
物置
(引用元:物置のヨドコウ・ヨド物置)
敷地内に物置を設置したいという要望はよく挙がります。
中に入れておくものとしては、ほうきなどの清掃用具、高圧洗浄機、冬用タイヤ、バーベキュー用品、ガーデニング用品、芝刈り機、防災グッズなど多岐に渡ります。
住み始めた当初は物置は必要ないと思っていても、徐々にモノが増えてきていざ物置を置きたいと思っても、置き場所が取れないという事態にもなりかねません。
すぐに必要なくても将来的に購入することを視野に入れておいて、ある程度置き場所を考えて計画することがよいでしょう。
まとめ
本記事では注文住宅で採用する収納方法20種類をご紹介しました。
あなたが知らなかったような収納方法はありましたでしょうか。
収納は足りなければ困りますが、あり過ぎて困るということはありません。
家族が増えたりと将来を想定し収納量を確保しなければならないので、注文住宅の収納計画は結構難しく失敗しやすいのです。
ただしもう収納を取るスペースがないと思っていても、工夫次第で少しでも増やすことはできるかもしれません。
現在のモノの量を把握して、果たしてそれらがちゃんと新居に収まるかどうかを確認することも成功する収納計画に大切なことです。
あなたの今後の家づくりの参考になりましたら大変嬉しく思います。