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木造住宅と鉄骨住宅。それぞれのメリットとデメリットとは?

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こんにちは、現役住宅営業マンのケイです。

「木造か鉄骨って何が違うの?どっちがいいの?」

注文住宅を建てるのに、構造を木造にするか鉄骨造にするかで迷われている方って結構多いです。

どちらが良いということは、人それぞれ住宅に求めることが違うので一概にはいえません。

外観や内観の見た目に関しては、今や木造か鉄骨造かあまり見分けがつかなくなってきてはいます。

では具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

本記事では『木造住宅と鉄骨住宅の違い』を、それぞれのメリットとデメリットと照らし合わせてご紹介させていただきます。

 

 

木造のメリット

日本の新築住宅の約6割は木造(集合住宅など含む)であり、一戸建てに絞ると木造率はぐっと高くなります。

すでに現存する住宅で割合を見てみると、木造住宅は全体の90%以上と日本人は昔から木の家に住んでいたことがよく分かりますね。

そんな木造住宅のメリットは以下の3点です。

 

コストが抑えられる

鉄骨住宅に比べて木造住宅のほうが安価に家を建てることができます。

地場の工務店やローコストメーカーといわれる住宅会社のほとんどは木造で、坪単価は30〜50万円程度となります。

木造住宅の安さの理由は、鉄骨造やコンクリート造と比べて材料費や施工費が安いことにつきます。

土地と建物を同時に購入する場合や、限られた収入の中で家を購入する場合には、予算に合わせて調整できるのが木造住宅です。

ただし大手ハウスメーカー住友林業一条工務店は、一般工務店よりも高いブランド力や性能があるため、坪単価は50〜80万円ほどと高額になることもあります。

 

断熱性が高い

木と鉄をそれぞれ冷やすと、木よりも鉄のほうが圧倒的に冷えてしまうのは想像がつくと思います。

近年、鉄骨住宅でも家の『断熱性・気密性』はかなり高くなってきてはいますが、木造住宅のほうが性能が高くすることができます。

断熱性、気密性が高いと家の隙間から冷気が入ってくることを防いだり、暖まった熱を外に逃がしにくく、寒冷地では特に暖房費を抑えることに寄与します。

 

設計自由度が高い

木造在来工法は材料の加工がしやすいため、設計自由度が高く奇抜な形状の間取りにも柔軟に対応することが可能です。

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(引用元:http://www.glhome.lixil-jk.co.jp/index.html

例えば、上の写真のように外壁を丸みを帯びたようなアールのデザインにしたり、中庭をつくるため『コの字型』の間取りにしたりと、さまざまな形状に対応が可能です。

近年、鉄骨住宅も間取りの自由度が高くはなっていますが、木造ほどの自由性はなく、複雑な形状になれば一気に割高になってしまいます。

ただし2×4(ツーバイフォー)など壁式工法では、木造でも間取りの制約がかかりやすいため注意が必要です。

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木造のデメリット

木造住宅のデメリットは、以下の3点です。

 

施工にバラツキがある

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(引用元:http://www.aibaeco.co.jp/fuchu/event.html

木材自体は工場で加工されたものを使用するので心配はありませんが、大工さんなどの職人の腕によって家の品質が変わってしまう可能性があります。

木造の主流である軸組工法(在来工法)では、木材の組み上げや加工など現場で職人さんが行う工程が多ければ多いほど、家の出来栄えに大きく影響することになります。

熟練の信頼できる職人さんに当たれば安心できますが、そうでない場合は不安が残る部分になってしまいます。

 

経年劣化

木材は天候の影響を受けやすく、年月が経つにつれて反ったり曲がったりするものです。

それこそ施工に問題があれば、徐々に隙間があいて断熱性が低下し、住みにくい家になってしまう可能性もあります。

またシロアリ対策として定期的な点検や薬剤散布などメンテナンスは必須。

対策を怠ると土台が腐ってしまい、家の寿命を縮めてしまう原因となります。

 

開口に制限がある

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基本的に木造住宅は、地震力や風圧力に耐えるために『壁量計算』を行い、必要な箇所に一定量以上の壁を設けなければなりません。

そのため大きな窓をたくさん作ると家全体のバランスが取りにくくなり、開口部(窓)の量が制限されてしまいます。

鉄骨住宅や鉄筋コンクリート造で出来るような大開口・大空間の間取りを取りたい場合は、木造住宅では難しいかもしれません。

 

鉄骨造のメリット

鉄骨造の住宅は国内で8%程度と決して多くはありません。

鉄骨住宅のメリットは以下の3点です。

 

大開口・大空間が取りやすい

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(引用元:https://www.daiwahouse.co.jp

鉄骨住宅は壁量計算ではなく構造計算が用いられ、木造住宅と比べて開口部を大きく取ったり、壁や柱を極力少なくして木造では限界のあるワイドスパンや高い天井など空間を広々と取ることを得意としています。

広々としたリビングダイニングが欲しい方や、大きな吹き抜けや窓を設けて開放的な家にしたい方にはピッタリな構造です。

ただし鉄骨造の中でも、ボックスラーメン構造や鉄骨パネル構造など、開口部に制限がある構造も存在するため注意が必要です。

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 耐震性能が高い

鉄骨住宅は耐震性が高く、過去の震災でも倒壊したという事例は非常に少ないです。

鉄骨系ハウスメーカーでは、単に地震に対して倒壊を防ぐだけでなく、繰り返す余震に何度も耐え、その上で補修費用がなるべく少額になるように考えられています。

木造住宅が決して弱いわけではありませんが、建築基準法をクリアする程度の耐震性能では、大地震に見舞われた際に建物の補修費用が高額となる恐れがあります。

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 経年劣化がしにくい

木材は経年劣化で反りや曲がりが生じることがありますが、鉄は比較的劣化がしにくいため、骨組みの耐久性が高いといわれます。

鉄はサビが弱点ですが、各住宅会社では耐久性の高い防錆処理を施しているため、サビはあまり心配をする必要がないかと思います。

また木造では樹種によって耐久性が高いものや低いものがありますが、鉄はある程度品質が一定であることも特長です。

 

鉄骨造のデメリット

最後に鉄骨住宅のデメリットです。主に下記の2点です。

 

価格が高い

鉄骨住宅は坪単価は50〜80万円と木造住宅よりも高くなります。

工務店と鉄骨系ハウスメーカーでは、建物本体価格でも1,000万円以上金額差が発生することも珍しくはありません。

多層階住宅で重量鉄骨造になると、坪単価は軽く100万円を超えることもあります。

 

間取りに制約がある

鉄骨系は工業化住宅であるため品質は安定する反面、間取りの自由度が損なわれてしまうというデメリットも。

例えば「少しだけこの部屋を広げたい」ということが起きたとき、外壁が90cmや45cm単位でしか調整が効かず無駄に建物が大きくなってしまったり、そもそも規格外で思い通りの間取りに対応出来ないということもあります。

主に工業化率が高いボックスラーメン構造や鉄骨パネル構造に見られる特徴であり、現場での施工割合の多い鉄骨軸組構造は比較的自由度が高くなりますが、コストはさらに大きくなる傾向にあります。

 

まとめ

今回は、木造住宅と鉄骨住宅のメリット・デメリットをご紹介しました。

それぞれ良し悪しはあるのでどちらが正解ということは決してなく、選ぶ人が住宅に求めるものや価値観によって選択は異なります。

木の家に住むという安心感やコストを抑えたいという方は木造住宅を選び、大開口・大空間がある開放的な間取りにしながら耐震性を確保したいという方は鉄骨住宅が適していると思います。

近年では各地で大きな地震が頻発していることもあり、鉄骨造などの非木造住宅の割合が増えているようです。

木造でも地震対策に力を入れて安心できる会社もあるため、実際に住宅展示場に足を運びよく見比べたり話を聞いてみて、後悔のない選択をして欲しいと思います。

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