新築一戸建てにおける『ネットの情報』は鵜呑みにしない方が良い理由。
今や誰もがインターネットで何でも簡単に調べることが出来る時代。
マイホーム購入という人生で最も高額な買い物については特に、インターネットで調べ事をする機会も多くなることでしょう。
私が普段お会いしているお客様でも、ネットで情報収集してからモデルハウスに来られる方が大勢いらっしゃいます。
しかし実際にお話を聞いているとネットで調べた情報が古く間違った認識をしている人も少なくはありません。
インターネットは間違いなく便利な情報収集の一つですが、情報量が膨大であり信憑性も低かったりします。場合によってはネットの情報に振り回されて、残念な判断をしてしまう可能性もありますので信用のし過ぎには注意が必要です。
本記事は現役住宅営業マンの私が、新築一戸建てにおける『ネットの情報』について感じていることを述べたいと思います。
インターネットの情報について
家を建てようと考えたときに、ハウスメーカーの口コミや評判をインターネットで下調べする人は多いと思います。
もし私が一般顧客であれば、モデルハウスへ見学に行く前にどんなハウスメーカーがあって、それぞれどんな特長で、評判はどうなのか、とまずはインターネットで調べると思います。
検索すると情報サイトや個人ブログなど、それこそ星の数ほど様々なウェブサイトが出てきます。
その中でも住宅メーカーの公式ホームページは、そのメーカーの最新情報や商品の特長、建築実例など簡単に情報収集することができますが、プロの私から見ると情報量自体は正直そんなに多くありません。
あくまでメーカーの公式HPは、特筆すべきポイントを絞ってユーザーに興味を持ってもらい、資料請求やモデルハウスの来店を促すことが目的なのです。
対してハウスメーカー比較サイトや個人ブログなどで、各メーカーの特徴やメリット、デメリットなどを発信しているサイトもたくさんあります。
たしかによく調べられていて詳しく書かれているサイトもあるのですが、中には古い情報やあまり的を得ていない情報が記されているサイトが多数存在しています。
私も試しに検索してみて頻繁に検索上位に出てくる比較サイトがあるのですが、そのサイトには何年も更新されていない記事が散見されていました。
いくつかのハウスメーカーの記事で、今では存在しない商品のことが堂々と説明されていたり、すでに改善されているような欠点を批評していました。
私も自分が働くハウスメーカーの記事をチェックしてみましたが、情報が少々古過ぎて「さすがにこれはヒドイ!」と感じました。
しかし検索上位によく出てくるウェブサイトなので、多くの人がそういった誤った記事を見てメーカー選定をしてるとすれば、非常にもったいないなぁと思います。
口コミや評判について
ネットでハウスメーカーの評判や口コミを調べることもあるかと思います。
『◯◯ホーム 評判』などと調べると様々な掲示板サイトがヒットして、そのハウスメーカーの評判や実際に建てた人の感想、その他口コミなど様々な書き込みが閲覧できます。
すると中に、『◯◯ホームで建てて欠陥だらけ!後悔しています。』というような書き込みや『◯◯ハウスの家が築10年で雨漏り!』など悪い評判がよく目につくと思います。
そういった悪い評判は本当にそのハウスメーカーで建てた人の家に不具合があっての書き込みかもしれませんが、中にはそのハウスメーカーのライバル会社があるはずもないクレームや悪いイメージがつくような敵意のある書き込みをしていることが少なからずあるようです。
もし今あなたが検討している会社が悪い評判ばかりでしたら、いざ契約するのも少し戸惑ってしまいますよね。
しかしネットの書き込みは全てが『正しい』ことではありません。
住宅業界はとくに『クレーム産業』といわれているくらいトラブルが多い業界です。
注文住宅は実物がないものを作り上げていく上、高額な商品のため少しの施工ミスや業者と注文者の認識の相違等でモメることも少なくはありません。
クレームだけでは済まず訴訟問題や裁判沙汰になっている事例もありますが、当然着工戸数が多ければ多いほど、そういうトラブルは比例して多くなってしまうものです。
たとえば業界ナンバー1の「積水ハウス」は、規模の大きさから着工戸数も多ければ、その分クレームやトラブルも数多く書き込まれています。
しかしトラブルもなく大満足だった家や、素晴らしいデザインの家もたくさん建てているハウスメーカーには変わりないので、ネットの口コミや評判だけでハウスメーカーを選んでいくのは非常にもったいないと私は思います。
まとめ
ひどくモメている現場やトラブル事例などのインターネットの書き込みは、100軒あるうちの1軒に起こってしまったことなのかもしれません。
検討中の会社のことはどうしても調べたくなってしまうとは思いますが、ネットで目にした情報に関してはあくまで参考程度に留めておき、実際はモデルハウスへ足を運んで、良いこと悪いこと含め話を聞いてみてから判断してはいかがでしょうか。