ちょっと待って!注文住宅の契約前に必ず確認すべき5つのポイント
一世一代のマイホーム購入。
さぁ、建てる会社も決まったことだし、早速契約書にサインを!!
ちょっと待ってください。
あなたは工事請負契約書の内容や、約款、間取り、仕様など細かくチェックして、納得した上で契約するのでしょうか?
建売住宅と違って注文住宅は、カタチのないものを作り上げていくため、この工事請負契約がすべてのスタートになってきます。
焦って契約して、あとから「そんなこと聞いてない」という事態になって後悔する人も少なくはないのです。
せっかくの夢のマイホーム購入です。
失敗しないため、工事請負契約を交わす前に必ず確認すべき5つポイントをご説明します。
間取りを決めておく
請負契約を結ぶ前にハウスメーカーと間取りの打ち合わせを行うことが一般的です。
相見積もりのため複数のメーカーと打ち合わせを重ねていれば、各メーカーごとに間取りが異なるので、契約前に間取りを確定させることは難しいです。
いざお願いする会社を決めたとして、ハウスメーカー側は「間取りの打ち合わせは契約後にじっくり行いますのでいくらでも変更可能ですよ。とりあえず今のプランで契約しましょう」と、とにかく契約を交わすことを急ぎます。
営業マンは毎月のノルマを達成するために、早く契約してもらって安心したいですからね。
「契約後にゆっくり時間を掛けて考えたらいいか。」と、間取りや仕様があいまいな『とりあえずプラン』での契約は絶対にやめた方が良いです。
詳細の打ち合わせが進むと、「もう少しリビングを広くしたいな」とか、「収納スペースが足りないから増やそうか」とか、「書斎が欲しい」など、どうしても欲が出てきて建物の面積が大きくなってしまうことが多いです。
建物の面積が大きくなることは、建築費が大幅に増えてしまう原因のひとつです。
予算オーバーしてしまうため、泣く泣く床面積を縮めて住みにくい家になってしまうことにもなりかねません。
契約を交わすまでに間取りを確定するのは難しくても、後々大きく面積が増えないように、部屋の広さ、必要な部屋数、収納量はよくチェックしておきましょう。
仕様を確認する
「契約後の仕様打ち合わせでどんどんオプションを追加して、費用が大幅上がってしまった」と、いうような話をあなたも聞いたことがあるかもしれません。
これは契約を締結する時点での仕様をほとんど決めていなかったり、把握できていないために起こってしまうことです。
ハウスメーカーによっては、『標準仕様』がほとんど最低グレードに設定されていて、最初の価格をなるべく安く提示している会社もあります。
実際に標準仕様のキッチンを見てみると、まったく満足いくものではなく、オプション仕様に変更すると費用が大きくプラスになってしまったり...。
浴室、洗面、トイレなど、ほかの水廻り設備も同様です。
これは『契約前に仕様確認できていなかった』ことが原因です。
この失敗を避けるためには、契約前に各仕様を実物確認することです。
カタログや仕様書を見るだけでは、なんとなくでしかわかりません。
ショールームや建売住宅など標準のキッチンなど実物を必ず見るようにして、物足りないと思ったら、その時点でグレードアップするようにしましょう。
契約する前にオプション費用も見込むことで、契約後に予算オーバーする心配も減り、場合によっては値引き等で対応してもらえるかもしれません。
契約内容・約款を確認する
契約書にサインする前に『契約内容に間違いがないか』や『契約約款』をよく確認するようにしましょう。
約款とは、契約の取り決めのようなもので、トラブルや揉め事があった際には、この約款の内容をもとに解決します。
契約内容には、契約金額や支払いについて、また解約になったときの措置やペナルティの有無など確認することは多岐に渡ります。
気になったことや、よく理解できないことなどは、必ずこの時点で遠慮なく質問するようにしましょう。
約款は一般的に注文者にとって不利な規約となっていることが考えられます。
内容をよく見て納得いくまで確認するようにしてください。
工期を確認する
契約書には契約工期を定めていますが、『着工日』と『完工日』という建物の工事が始まってから完成するまでの期間の確認が必要です。
建築工事は天候や災害の影響を受けやすく工期が伸びてしまうということも考えられます。
例えば、「今回の台風の影響で建物の完成が2週間ほど伸びてしまいます」と言われた場合はどうでしょうか。
賃貸マンションに住んでいる方や、仮住まい先にいる方は、引越しが伸びてしまうため、1ヶ月分の家賃を余分に負担しなければなりません。
また幼稚園や小学校の入学などに合わせて引越しを予定していたのに、それに間に合わなくなってしまうという事態にもなりかねません。
まず工期は余裕を持って設定し、工期が伸びてしまった際の措置についてもあらかじめ住宅会社と話し合いをしておきましょう。
記録を残す
約束事項やサービス内容など両者で決めたことは、必ず記録を残すようにしましょう。
注文住宅では『言った、言わない』のトラブルが非常に多いです。
口約束では住宅会社は認めてくれません。
住宅会社側が打ち合わせの記録書を用意しているはずですので、何か約束ごとをするときは記載してもらうように指示しましょう。
日頃から記録書を残している会社は、比較的安心できると見ることもできます。
反対に記録を残さない会社は、簡単に信用しないほうが良いと思います。
まとめ
車などの契約と違って、よっぽどのお金持ちではない限り、家は簡単に買い替えることはできません。
法律上は契約書に定められている内容が大きな力を持っています。
『そんなはずじゃなかった』と後悔しないように、建築工事請負契約の締結は慎重に行うことが重要です。
また契約内容や約款など細かく確認する施主に対して、営業マンは「なにかと細かいお客さんだから注意が必要だな」と認識させることも大切です。