リビング階段で絶対後悔しないために。メリット・デメリットと対策法をご紹介!
こんにちは。現役住宅営業マンのケイです。
「リビング階段って実際どうなんですか?」
お客様から間取りのご要望をヒアリングしているとよくこの質問を受けます。
『リビング階段』とは、その名の通りリビングの中に設けられた階段で、2階へ上がるにはリビングやダイニングを必ず通らなければならない階段の取り方になります。
その反対は一般的に『ホール階段』と呼ばれ、玄関入ってすぐにある階段や廊下を通って2階へ上がる階段をいいます。
階段の位置や取り方は、間取りを考える上では重要な要素のひとつなのです。
本記事では『リビング階段』のメリット・デメリットをご紹介させていただきます。
あなたに合う階段のスタイルを考えてみましょう!
リビング階段のメリット
【1】家族間のコミュニケーションがとれる
ホール階段の場合、子どもが学校から帰ってきても親と顔を合わさずに自分の部屋に直行できるため、そのまま部屋にこもってしまうと、なかなか親子のコミュニケーションが取れないという意見があります。
リビング階段の間取りにすることで子どもが学校から帰ってきたら、自分の部屋に行くには必ずリビングを通ることになるので、そこで家族のコミュニケーションを図ることができるのです。
その日学校であったことを話したり、顔色をいつも確認することができるので、子どもが思い悩んでいたりで元気がなくてもすぐに気付いてあげれますよね。
【2】1・2階のつながりを感じ取ることができる
リビング階段であれば1階の声や音が2階に通じやすくなります。
そのため「ご飯できたよ〜!」とか「お風呂空いたわよ!」などいちいち2階の子ども部屋をノックしなくても伝えることができます。
逆に2階にいる人が1階の家族に何か確認事項があるときも、1階に降りなくても話すことも可能です。
間取りにもよりますがリビング階段は1・2階でバラバラに過ごしていても気配を感じることができるので、家族の一体感を大事にしている家庭にはぴったりです。
【3】おしゃれな空間にできる
(出典:http://xn----566as40brkc895c.com/constDetail.php?id=3008)
シースルー階段や鉄骨階段など、スタイリッシュな階段が流行っています。
これらの階段は、吹き抜けとうまく組み合わすことでリビング空間自体を広く見せる効果も期待できます。
また階段を上下をつなぐただの道具ではなく、誰もが目を引くおしゃれなインテリアとして演出することも可能です。
リビング階段のデメリット
【1】空調の効率が悪い
リビング階段の最大のデメリットは、エアコン等の空調効率が悪くなってしまうことです。
特に冬場は暖かい空気が上へあがっていく習性があるため、暖房でせっかく温めた空気が2階へと逃げていってしまいます。
それと同時に階段を通じて冷気が降りてきてしまうので、リビング階段は部屋が暖まりにくく冷気を感じることがあります。
階段を通じて2階のホールや廊下など暖めたり冷やす容積が増えるため、冷暖房費がホール階段と比較すると高くなってしまいます。
【2】ニオイや音が気になる
料理をしているときのニオイなどが階段を通じて2階へ上がってしまうことがありますので、換気扇や窓の位置をよく検討しなければなりません。
またリビングで観ているテレビの音が、階段を通って2階の寝室などに届いてしまうこともあるので注意が必要です。
【3】いちいちリビング通らなければ部屋にいけない
子どもが小さい時はメリットに感じられることも、子どもが中学生や高校生など大きくなったときにはデメリットにもなりかねません。
例えば子どもの友人が家に遊びに来た時など、生活空間のリビングやキッチンをいちいち通らなければならないため、ゆっくりくつろいだりと落ち着けない状況にもなります。
気にしない方は全く気にしないようですが、人によってはこれが大きなストレスを感じることもあるようです。
リビング階段の対策
リビング階段のデメリットは、いくつかの対策を講じることで多少なりとも解消することができます。
階段入り口に扉を設ける
(引用:https://www.eidai.com/showroom/showroom-slide/ofg/ofg-door-living-stair.html)
リビング階段であっても階段の入り口に扉をつけると、壁があるのと同じで暖気が2階へ上がることを抑えることができます。
春や秋など冷暖房が不要な季節は開けっ放しにすることもできるのが良いですね。
扉までつけなくてもロールスクリーンやカーテン等で簡易的に仕切ることでも効果が期待できます。
家の断熱性能を上げる
家の断熱性や気密性を向上させることで家が魔法瓶のように保温力を持つため、リビング階段でも冷暖房費を抑えることができます。
ただし家の性能を上げるには建築費用もプラスで掛けなければなりません。
イニシャルコストとランニングコストをそれぞれ検討し、メリットが感じられれば性能を上げることも考えると良いでしょう。
ちなみに家中の温度を一定にすることができる『全館空調システム』を採用すると、リビング階段による冷暖房効率は全く考える必要はなくなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
リビング階段は、あなたの家族の暮らし方や考え方によっておすすめできるかできないが分かれるため迷われる方も実際に少なくありません。
家族のあいだでもそれぞれ意見も違ってくるため、階段については家族でよく話合って決めることをおすすめしています。