一戸建ての外壁の種類と特徴は?ハウスメーカーで選べる主な外装材4選
外壁(外装材)は、一戸建て住宅において大変重要な役割があります。
外から見た家の大部分は外壁が占めるため、外装材ひとつで家のイメージは大きく左右されます。
反面、雨風や太陽の紫外線など劣悪な環境下に晒される外壁は、定期的にメンテナンスが必要なため、一戸建ての補修費用の中でも最も高額となる建材です。
外装材にはたくさんの種類が存在し、素材・色・耐久性などそれぞれ特徴も様々です。
最近では補修不要、いわゆるメンテフリーの外装材を採用するケースも増えてきており住宅選びでも大切な要素と考えられています。
今回の記事では、新築一戸建てでよく採用されている外装材の種類と特徴をご紹介したいと思います!
外壁(外装材)の種類
サイディング
サイディングとは、パネル状の板を建物の形状に合わせてビスや金物等で貼り合わせる外装材で、日本では外装材の7割以上を占めていると言われています。
デザイン性・耐火性に優れ、施工のしやすさや価格の安さなどのメリットがあります。
サイディングにもいくつか種類があります。
窯業系サイディング
(出典:ニチハ株式会社 https://www.nichiha.co.jp/)
サイディングの中でも最も多く採用されているもので窯業(ようぎょう)系サイディングといい、セメントと木質系成分を混合して製造される人工外壁材です。
種類が非常に豊富で『タイル調』、『木調』、『石調』など何百種類にもおよび、気にいるものがきっと見つかることでしょう。
必要なメンテナンスとしては、環境によりますが10〜15年程度でパネルとパネルの継ぎ目のシーリングの打ち替えが必要。
塗膜の耐久性は20〜30年といわれていますが、再塗装も同時に行うと100〜150万円ほどの補修費用が掛かります。
【窒素系サイディングを扱う主なハウスメーカー】
ダイワハウス、積水ハウス、セキスイハイム、ミサワホーム、パナソニックホームズ、トヨタホームなど
金属系サイディング
(出典:http://www.k-tec2000.com/)
サイディングの中でも人気の素材のひとつに金属系サイディングがあります。
金属系サイディングは、アルミやガルバリウムやステンレスを加工してできる外装材で、シャープでスタイリッシュなデザインが特徴的です。
また軽量なので建物への負担も比較的少なく、耐震性にも優れています。
しかし、金属のためサビやすくこまめにメンテナンスを行うことと、定期的に水洗いをする必要があります。
モルタル塗装
(出典:住友林業HP http://sfc.jp/ie/style/photoes?corner[]=1)
モルタル塗装は、目地がなくシンプルな外観の仕上げとして人気の工法です。
仕上げの方法も数十種類もあってそれぞれ表情やカラーも多様多種に渡ります。
施工費においても比較的安価ですが、白に近い色であれば雨垂れなど汚れがついて目立ちやすいことがデメリットです。
一般的に美観上の耐久性は10〜15年程度、防水の耐久性は長くて20年ほどなので、定期的なメンテナンスが必須となります。
コンクリート
(出典:http://www.nakayasiki.co.jp/)
代表的な外装材のひとつにコンクリート外壁があります。
打ち放しコンクリート
コンクリート外壁と聞くと、上の写真のようなものをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
これは一般的にはコンクリート打ち放しと呼ばれるもので意匠性が抜群に高いことが魅力です。
日本の代表的な建築家、安藤忠雄さんといえばこのコンクリート打ち放しの作品が印象的ですよね。
コンクリート系外壁には他にもいくつか種類があります。
軽量気泡コンクリート(ALC)
軽量気泡コンクリートは、一般的にはALCという呼び名もあります。
ALCとは『Autoclaved Lightweight aerated Concrete』の頭文字をとったもので『高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート』という意味になります。
その名の通り軽量ながらも耐火性・断熱性・防音性に優れており、新幹線のホームや高層マンションの外壁などに使われています。
ハウスメーカーではヘーベルハウス(旭化成ホームズ)の外壁がALCであることが有名です。
ALCの表面には塗装が施されていることが一般的で、サイクルは15〜20年に一度再塗装が必要になります。
他には、積水ハウスのダインコンクリートもその名の通りコンクリート外壁に分別されています。
【積水ハウス ダインコンクリート】
(出典:積水ハウスHP http://www.sekisuihouse.com/technology/safety/wall/wal01.html)
見た目の高級感はさることながら、『高耐候塗装・防汚塗装・高耐久目地』の3つの特徴により、30年間メンテナンスフリーを実現した積水ハウス最高級外壁になります。
タイル貼り
(出典:パナソニックホームズHP https://www.panahome.jp/tech/kiratech/performance/index.html)
外壁タイルは高級建材として昔は高級住宅街でしかなかなか見られませんでしたが、近年お手頃価格で総タイル貼りの邸宅を実現できるメーカーが多くなりました。
タイルの最大のメリットといえば塗り替えの必要がないことで、外壁のメンテナンス費用を大幅に削減できる点です。
また塗装に比べて汚れがつきにくかったり、ついてしまっても汚れを分解してくれるタイルもあります。
タイルは重量があるため、構造体が頑丈でないと容易に貼ることができないため、部分貼りなどで対応している住宅会社も少なくありません。
親水性タイル
有名なものではリクシルが販売している『ナノ親水』タイルです。タイル表面に分子レベルの薄い水の膜を張り、汚れを雨で洗い流すという効果があります。
バリエーションが豊富なため洋風、和風に合わせてタイルを選ぶことができます。
ナノ親水は汚れ分解作用まではないため、環境によっては表面に汚れが付着して洗い流せないこともあるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。外壁が気に入ってハウスメーカーを選ぶという人も実は結構多いんです。
外壁ひとつで家の印象はもちろん、初期費用や住んでからいずれ掛かるメンテナンス費用も大きく違ってきます。
あなたが住宅会社を検討する際に『外壁(外装材)』は、特にじっくりと比較して決めるようにしましょう。